メッセージ  (説教より)
「十戒」


「偶像の禁止」(二戒)       出エジプト 20:1−17

 『あなたはいかなる像も造ってはならない』(20:4)

この戒めは、彫像や彫塑を作ることの禁止ではなく、神として像を造ることの禁止です。

 動物には痛みはあっても苦しみはないといわれます。苦しみや不安は人間だけのものです。その不安から、真の神を知らない者は、それに代わる物を造ります。唯一絶対の神様は像に刻めるはずがありません。偶像はいつも自分のために造るのです。利益を求めてか不安のために。

「私は熱情の神である」と言われます。口語訳では「ねたむ神」と訳しています。嫉みはよい感情ではありませんので、新共同訳では熱情と訳しています。しかし、愛は専有感情です。愛には必ず嫉妬がついて回ります。ねたみがないのはその人と本気で関わっていないからです。愛しているので心変わりをねたむのです。

偶像礼拝は虚しいことです(イザヤ44:9−17、エレミヤ10:1−9)。この戒めは、それを禁じているだけではなく、「私がいるではないか」「私は本気でおまえを配慮しているのだぞ」という言葉なのです。その神様のお心がわかっていますか。