メッセージ (説教より) 「ローマの信徒への手紙」 |
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「異邦人全体が救いに達するまで」 ローマの信徒への手紙11章25—36節
「一部のイスラエル人がかたくなになったのは、異邦人全体が救いに達するまでであり、こうして全イスラエルが救われる」ことが、神の秘められた計画(奥義)である(25-26節)、とパウロは言っています。
救われるべき異邦人がすべて救われた後に、すべてのユダヤ人が(発奮して)、自分たちが十字架につけたイエスを神から遣わされたまことのメシアとして告白する時が来る。それが神の「秘められた計画」である、とパウロは言うのです。ユダヤ人がメシアを十字架につけ、それによって神の民から脱落してしまう、それだけのためにユダヤ人が「選ばれた」ということはあり得ない。神は必ず、すべてのユダヤ人が十字架の主イエスをまことのメシアとして信じることによって、「神の民」として復帰する時を与えてくださる。神の真実がそれをしてくださる(29節)。そうパウロは断言するのです。
それなら、主イエスの救いの完成(再臨)は、救われるべき異邦人がすべて救われ、すべてのユダヤ人が主イエスを信じるようになった後に実現され、それまで、主イエスの救いの働きは継続される。そうパウロは語るのです。
マタイ福音書は「御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが来る」(24章14節)と語ります。改めて私たちは、すべての人の救いのために、家族や友人たちのために、どれだけ力強く主イエスの福音を証ししているだろうか、と思うのです。主イエス「について」語っても、主イエスの本当の「救いの喜び」を伝えることができていないのではないではないか。そのことを問われる思いがするのです。