メッセージ  (説教より)
「マタイによる福音書」


「世の終わりまで、いつも共にいる」    マタイによる福音書28章16-20節

 復活の主イエスは弟子たちに近寄り、弟子たちの心にお言葉を刻みつけるように、次のように語られました。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によってバプテスマ(洗礼)を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」(18~20節)
 これが、復活の主イエスの「最後の言葉」です。それなら、私たちはこのお言葉を最も大切な言葉として心に刻みつつ、日々を歩みたいと思います。
 主イエスが「天と地の一切の権能」を授けられたのは、どのようにしてでしょうか。主イエスが、十字架の死を真実に全うされたことによってです。どんなに悪を受けても悪をもって報いない真実の愛と赦しととりなしの祈りのうちに十字架の死を全うされたことによってです。
 その主イエスの十字架の死の真実を天の父なる神がご覧になり、喜ばれ、祝福され、主イエスは神の全能の命の中に死からよみがえらされたのです。 人間の最後の敵である死に勝利されることによって、主イエスは真の王者と して、「天と地の一切の権能」を父なる神から授けられたのです。
 それなら私たちが、この主イエスに心からの信頼を寄せ、主に服しつつ生きるなら、世の終わりまで、常に共にいてくださる主の恵みの中に、力ある歩みを行うことができるのです。この福音をすべての人に宣べ伝え、すべての人を「主の弟子」とするように、と復活の主イエスは語られたのです。