メッセージ  (説教より)
「マルコによる福音書」


「新しい酒は、新しい革袋に」       マルコによる福音書2章18-22節

「花婿が一緒にいるのに、婚礼の客は断食できるだろうか。花婿が一緒にいるかぎり、断食はできない」(19節)と主イエスは言われました。「花婿」とはメシア(救い主)のことです。主イエスはご自身を花婿と呼ぶことによって、暗にご自身が神から遣わされたメシアであることを語っているのです。 そして、メシアが来たのであれば、メシアがまだ来ていないかのように「断食」をする古い生き方をやめて、「祝宴」の喜びに生きるという新しい生き方をすべきである、と主イエスは言われるのです。
 メシアの到来と共に、新しい時代が始まったのです。それなら、メシアがまだ来ていないかのような古い生き方をやめ、メシアと共に新しい救いの喜びに生きる生き方をすべきである、と主は言われるのです。古い服に新しい布切れで継ぎ当をすれば、新しい布切れが古い服を引き裂き、破れはいっそうひどくなる。古い革袋に新しいぶどう酒を入れれば、ぶどう酒は皮袋を破り、ぶどう酒も皮袋もだめになる。それ故に、新しいぶどう酒は、新しい革袋に入れるべきである(21〜22節)、と主は言われるのです。
 メシアが到来し、新時代が始まっているのです。それなら、「古い生き方」をやめ、「新しい生き方」を始めるべきなのです。「古い生き方」とは何でしょうか。自分の業、働きにこだわる生き方です。自分がどれだけ良いことをしたか、どれだけ自分に力があるか、そういうことにこだわる生き方をやめ、ひたすら主イエスを求めるのです。主イエスによって新しく生かされる救いを求めるのです。それが、主イエスを信じる「新しい生活」なのです。