メッセージ  (説教より)
「マルコによる福音書」


「あなたの罪は赦される」       マルコによる福音書2章1-12節

 屋根をはぎ、穴をあけ、中風の人を主イエスの前につり下ろした4人(中風の人を入れて5人)の「信仰」を見て、主イエスは「あなたの罪は赦される」と中風の者に向かって言われました(4〜5節)。
 何としても主イエスの前に出て、主イエスの癒しをいただきたいと願う5人の思いを、主イエスは「信仰」と呼んでくださったのです。信仰とは、主イエスの助けを切に求める心のことです。その「信仰」を主イエスはそして 天の神は喜んでくださり、私たち一人ひとりから求めておられるのです。
 5人は病の「癒し」を求めたのです。しかし、主イエスはまず「罪の赦し」を宣言されました。後で癒しを与えてくださいましたが(12節)。これは何を意味するのでしょうか。それは、「罪の赦し」が、そのほかすべての恵みが神から与えられるための前提である、ということなのです。
 罪の赦しは、神関係の回復を意味します。罪が赦されなければ、私たちは神との交わりの中に入ることができません。そして、神との交わりの中に入れていただくことが「救い」なのです。しかし、罪の赦しは、私たちの努力や力で得ることはできません。私たちは神の御前に罪人ですから。私たちの罪を負って十字架の死を遂げてくださる主イエスだけが、私たちの罪を赦す 「権威」(10節)を持っておられるのです。
 私たちは、主イエスによって常に新しく 「あなたの罪は赦される」と言っていただく必要があるのです。神との交わりにそして神の恵みに生きるために。そのために私たちに求められている唯一つのことが、「信仰」なのです。