メッセージ  (説教より)
「マルコによる福音書」


「多くの人をいやす」      マルコによる福音書1章29-34節

「イエスは、いろいろな病気にかかっている大勢の人たちをいやし、また、多くの悪霊を追い出して、…」(34節)とあります。
主イエスは、全能の神の御力を持ったお方です。しかしそれは、主イエスご自身がそのような力を持っておられたというより、主イエスがご自身のすベてを常に父なる神に委ね、父なる神が主イエスと共にいてくださる故に、主イエスを通して、全能の神の御力が働くことによって、主イエスは多くの人を癒すことがおできになったのです。それなら、主イエスは一人ひとりのために、ご自身を献げて祈りつつ、病を癒されたのです。
 主イエスは一人ひとり分け隔てなく病を癒されました。それは、主イエスがすべての人を救うために、十字架におかかりになった、その恵み深さを証ししているのです。その十字架の恵み深さの故に、主イエスは、どんな人も分け隔てなく病をお癒しになったのです。恵み深いメシアの到来が告げられているのです。
「悪霊」を追い出した、と言われています。「悪霊」とは、主イエスの救いを拒む不従順の霊のことです。主イエスが私の魂の奥深くに関わって、私の魂を「解放」してくださることを恐れるのです。「ナザレのイエス、かまわないでくれ。我々を滅ぼしに来たのか」(24節)と言って、主イエスの救いを恐れるのです。私たちの心の奥深くにそういう気持ちがあるのです。その心の「闇」を癒していただくのです。主イエスの恵みの光を深く身に受けることによって。悪霊の追放は、私たちの魂の救いを意味する出来事なのです。