メッセージ  (説教より)
「ルカによる福音書」


「地には平和、御心に適う人に」   ルカによる福皆書2章1-20節

「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適う人にあれ」(14節)。救い主誕生の夜は、天使たちによる天上.の賛美によって明るく照らし出されました。救い主の誕生は、何より「天上の出来事」だったのです。そして神の「御心に適う人」に真の平和が与えられ、それによって神の栄光が明らかにされる、そういう出来事として実現されたのです。
 神の「御心に適う人」とは、どのような人でしょうか。主イエスが十字架につけられた時のことを思い起こします(ルカ23章39節以下)。主イエスと共に二人の犯罪人が十字架につけられました。一人の犯罪人は、十字架上で、主イエスに悪態をつきました。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ」と。それに対して、もう一人の犯罪人は言いました。「お前は神をも恐れないのか。同じ刑罰を受けているのに。我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない」。そして主イエスに「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください」と言いますと、主イエスは「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる」と言われたのです。
 主イエスの正しさ、尊さを心から信じ、信頼する人こそ「御心に適う人」です。そういう人こそ、どんな困難の中にあっても、心の平安の内に生きることができるのです。神は、すべての人がそのような「平和」の中に生きることができるように、御子イエスのお誕生を与えてくださったのです。