メッセージ　　(説教より） 「ルカによる福音書」

「主があなたと共におられる」　　　ルカによる福音書1章26－38節

　マリアは、深い神さまのご計画によって、救い主の母として選ばれました。マリア自身、最初は戸惑いを覚えました。どうして自分のような人問が救い主の母として選ばれたのか、といぶかりました。しかし、親族のエリサベ卜が、 不妊の女と思われ、もう子供が与えられないと思われていたのに、不思議な神の導きによって子供を与えられ、はや「六か月」（26節、36節）になっているという事実を前に、「神にできないことは何一つない」（37節）と天使を通して語られた時、マリアの心は不思議に導かれ（聖霊の助けを与えられ！）「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように」（38節）と言って、自分でも不可解な神の選びを、心から受け入れる者とされたのです。
　この時以来、マリアの人生は一変したのです。今までは特別に神さまのことを考えることもなく、平凡な生活を送っていた一女性に過ぎなかったマリアが、今や、胎の中に与えられた命と共に、「主が共にいてくださる」（28節）という神の恵みの事実を抜きにしてはあり得ない信仰の人生を生きる者とされたのです。マリア自身、思いもよらないことだったのではないでしょうか。