メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」





「真理の霊が来る」      ヨハネによる福音書16章4−15節

 先主日、聖霊降臨日の出来事を覚えました。聖霊は、神の霊であり、神の御子イエス・キリストの霊です。主イエスは、目には見えませんが、聖霊においてご臨在くださることによって、信じる一人ひとりをご自身の、罪と死に勝利する、復活の清き永遠の命に生かしてくださるのです。
 主イエスは、十字架と復活の出来事が起こる前からすでに「聖霊」について語っておられました。いや、主イエスご自身が、その生涯のすべての歩みにおいて聖霊によって守られた故に、罪のない、真実の愛と赦しに満ちた力ある歩みを行うことがおできになったのです。
 「わたしが去って行かなければ、弁護者はあなたがたのところに来ないからである。わたしが行けば、弁護者をあなたがたのところに送る。」(7節)と言われます。主イエスが十字架の死を遂げ、復活の命を現わし、メシアとしての業を完成して父なる神の御許に帰って行かれた時に、初めて「弁護者」としての聖霊が送られて来て、信じる者を「励まして」、主イエスの清き命に生かしてくださるのです。「真理の霊が来ると、あなたがたを導いて真理をことごとく悟らせる。」(13節)と言われます。主イエスの霊は「真理の霊」です。主キリストにおける神の救いの真理を「悟らせて」くださるのです。何よりも、主イエスが神の霊に生き、私たち一人ひとりの罪を担って十字架の死を遂げ、復活の命を明らかにしてくださったことを心から信じて、その恵みの中に生きることができるように、私たちを導いてくださるのです。
 そのような「真理の霊」が、今こそ生きて働いてくださるのです。