メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」





「聖霊を受けなさい」         ヨハネによる福音書20章19−23節

 「ユダヤ人を恐れて、自分たちのいる家の戸に鍵をかけ」閉じこもっていた弟子たちの「真ん中に」、復活の主イエスが現れ、「あなたがたに平和があるように」と言われました(19節)。私たちと同じ肉体をもってよみがえられた復活の主イエスのお体の不思議さを思わされます。人間の罪と死に勝利された復活の主イエスは、今や、罪の中に生きる人間の「時間と空間」を自由に超えて行動するお方となられたのです。そのような主イエスであればこそ、さまざまの人間的な囚われの中に閉じこもりがちな私たちに、真実の罪の赦しと復活の命の恵みを示すことによって、私たちをまことの「平安」へと導くことがおできになるのです。
 その主イエスが、「聖霊を受けなさい。だれの罪でも、あなたがたが赦せば、その罪は赦される。だれの罪でも、あなたがたが赦さなければ、赦されないまま残る。」(22−23節) と語られました。弟子たちは今や、「聖霊を受けて」強められ、主イエスの十字架と復活による救いを宣べ伝えるべく「遣わされる」(21節)のです。弟子たちは力強く、主イエスの十字架によってすべての人間の罪が赦され、すべての人が主イエスの復活の命に生きることができることを宣べ伝えるのです。その弟子たちの宣教を「信じる」者は、「罪は赦され」(23節)て、主イエスの復活の清き命に生きることができるのです。弟子たちの宣教によって、主イエスの十字架の罪の赦しが、信じる者の中で「現実化」するのです。弟子たちの宣教がそのような力を持つのです。弟子たちは、今や、聖霊を受けて、罪の赦しと救いの権能を持つ者とされたのです。