メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「父のふところにいる独り子」     ヨハネ福音書1章14−18節

「いまだかつて、神を見た者はいない。父のふところにいる独り子である神、この方が神を示されたのである」(18節)と記されています。「ふところ」とは「胸」という言葉です。父なる神の御胸に深く生きられた主イエスと父なる神との親密さ、いや、一体性が表わされているのです。
目に見えない神の御心を知るためには、主イエスを見ればよいのです。主イエスの背後に神の隠された(別の)御心があるということはなく、父なる神の御心は主イエスの中に余すところなく現されているので、主イエスを見れば、父なる神の御心を知ることができるし、主イエス以外のところでは、 父なる神の御心を知ることはできないのです。
「ザアカイ、急いで降りて来なさい。今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」(ルカ19章5節)と主イエスに言われた時、ザアカイは深い驚きと感謝を覚えたのです。自分のようなものはとっくの昔に神から見捨てられている、 と思っていたのです。その自分の家に主イエスが泊まってくださることによって、天の神が私を憐れみ、赦し、受け入れていてくださることを実感した のです。そのことを覚え、深い喜びと感謝の中で、主イエスを受け入れつつ、ザアカイは新しい人間に「生まれ変わる」ことができたのです。
神は、主イエスにあって、私たち人間の罪深い現実のただ中に親しくお入りくださったのです。そして、私たちのすべての罪を赦しつつ「主イエスを信じ、主イエスの命によって生きる者となりなさい。そうすれば、あなたは新しく生きることができる」と常に私たちの魂に呼びかけておられるのです。