メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「まことの礼拝」       ヨハネによる福音書4章16−26節

 「わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る」(14節)と主イエスは言われました。
主イエスがお与えくださる「水」とは何でしょうか。それは、どんな罪人も罪赦されて、神の救いに生きることができるという「福音」のメッセージです。主イエスは、ご自身の十字架と復活の出来事を念頭に置いて語っておられるのです。この主イエスの福音のメッセージを心に受け入れる時、私たちの心の中に新しく生きる勇気と力が「泉」のように湧き起こって来るのです。
サマリアの女が「主よ、渇くことがないように、また、ここにくみに来なくてもいいように、その水をください」と言うと、主イエスは「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」と言われました(15〜16節)。
この主イエスのお言葉は何を意味しているのでしょうか。それは、神の御前に正直に立ちなさい、ということです。神の御前に、自分の貧しい現実を隠すことなく、正直に言い表しつつ、神の赦しと助けに頼りなさい、ということです。主イエスの福音に与ることは、きれいごとではないのです。自らの貧しい罪の現実を正直に神に言い表す「悔い砕かれた」心が、神に祝され、そういう人が主イエスの復活の永遠の命に生きることができるのです。
「まことの礼拝をする者たちが、霊と真理をもって父を礼拝する時が来る。今がその時である」(23節)と言われています。主イエスの故に、正直な心で神の御前に立つ礼拝が許されている幸いを深く思います。