メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「わたしは道であり、真理であり、命である」 ヨハネによる福音書14章1−7節

 「心を騒がせるな。神を信じなさい。そして、わたしをも信じなさい。わたしの父の家には住む所がたくさんある」(1節)と主イエスは言われます。
「住む所」とは、天国における私たちの「居場所」です。そのような場所が本当に用意されている事実を信じることができない故に、私たちは死の現実に直面して深い心の動揺を覚えさせられるのではないでしょうか。そういう私たちに対して、主イエスは「心を騒がせるな」と言われるのです。
 何を根拠に主イエスはこのようなことを言われるのでしょうか。御自身の十字架の死を根拠にです。主イエスは、私たちすべての人間の罪を担って、十字架の死を遂げてくださったのです。主イエスの十字架の死が本当にすべての人間の罪を贖う(償う)死であることを、天の父なる神ご自身が承認してくださった故に、主イエスのご復活が起こったのです。主イエスの十字架の死が、本当にすべての人間の罪の裁きを主イエスが代わって担う死であることを、天の神ご自身が認めてくださったのです。それ故に主イエスの復活があったのです。それほどに、主イエスの十字架は真実な死であったのです。
この主イエスの十字架と復活のおかげで、天国に私たちの「居場所」が造られたのです。それ故に、どんな罪深い人間も、主イエスのおかげで、天国に自分の居場所を持つことができるようになったのです。
天国に通じる道を拓いてくださったのが、主イエスご自身なのです。いや、主イエスご自身の中に、罪と死に勝利する復活の永遠の命が満ち溢れているのです。それ故に、主イエスは「わたしは道であり、真理であり、命である」(6節)と言われるのです。このお方と共に生きることが、御国に生きるただ一つの道であり、人間として生きる最も確かな真理の道なのです。