メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「霊と真理をもって礼拝する」    ヨハネによる福音書4章7−26節

 「わたしが与える水を飲む者は決して渇かない。わたしが与える水はその人の内で泉となり、永遠の命に至る水がわき出る」(14節)と言われています。不思議な、しかし慰めに満ちた言葉です。
 主イエスが与えてくださる「水」とは何でしょうか。それは「御言葉」と言ってよいでしょう。主イエスが御言葉を私たちの魂に与えてくださると、そこに(魂の内に)「信仰」が生まれるのです。神への信仰が生まれるのです。そしてその信仰の中から、主キリストの救いを求める信仰がくめども尽きぬ「泉」のように湧き出て来るのです。
「主よ、主よ」と言って!困難な状況に置かれれば置かれるほど、罪深い自らの現実を見させられれば見させられるほど、心からの叫びとなって主を呼び求める信仰が湧き出て来るのです。御言葉の不思議な力を思わされます。
サマリアの女が「主よ、渇くことがないように、また、ここにくみに来なくてもいいように、その水をください」(15節)と言うと、主イエスは「行って、あなたの夫をここに呼んで来なさい」(16節)と言われたのです。これは何を意味するのでしょう。それは、あなたの今の現実(問題に満ちた、何よりも神の御前に罪ある現実でしょう!)をあるがままに神の御前に言い表し、神の助けを求めなさい、と言うことです。「霊と真理をもって礼拝する」ことが求められています(23節以下)。自らのあるがままの現実を正直に神の御前に言い表す礼拝を行うのです。その時、神は生ける御言葉によって私たちの魂の内にくめども尽きぬ命の泉を与えてくださるのです。