メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「まことの光」      ヨハネ福音書1章6−13節

 「その光は、まことの光で、世に来てすべての人を照らすのである」(9節)とあります。神の御子イエスは、すべての人の魂を照らし、神の救いへと導く「まことの光」として、私たち人間の現実のただ中にお出でくださったのです。しかし、「世は言(光)を認めなかった」(10節)のです。「言(光)は、自分の民のところへ来たが、民は受け入れなかった」(11節)のです。
 なぜ私たち人間は、御子イエスを拒むのでしょうか。それは、主イエスを信じることが、自分の人生を失うことのように思われるからです。自分の生活を失うことのように思うからです。それ故に、主を拒み、そして、果てしない思い煩いと囚われの中に生き続けるのです。
 主イエスを信じるとは、そのような自らの不従順を神の御前に言い表すのです。主イエスを拒んで十字架につける自分であることを心から神の御前に言い表し、神の赦しと助けを祈り求めるのです。
 その祈りを神は聞いてくださるのです。まさに主キリストの十字架の故に。そして、主キリストの聖霊による臨在の恵みを与えてくださり、主キリストの復活の命の中に生かしてくださるのです。その時私たちは、主共にいます溢れる救いの恵みの中で、心からの感謝と喜びに満たされるのです。
これが「神によって生まれる」(13節)ことであり、「神の子となる資格」(12節)を与えられることなのです。神は、すべての人間が御子キリストを信じて「神の子」として生きる者となるように、御子キリストを「まことの光」として誕生させてくださったのです。