メッセージ  (説教より)
「創世記」





「神の祝福と契約」          創世記 9章 1−17節

 「わたしは、あなたたちと、そして後に続く子孫と、契約を立てる。あなたたちと共にいるすべての生き物、…地のすべての獣と契約を立てる。わたしがあなたたちと契約を立てたならば、二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはなく、洪水が起こって地を滅ぼすことも決してない。」(9〜11節)と神はノアと息子たちに誓われました。
 神が、神の似姿としての人間はもとより、すべての命あるものに「祝福」を与え、その命を保証する「契約」を述べておられるのです。そうであれば、私たちは、正当な理由と祈りなしに、人間の命は当然のこと、他の被造物の命をも軽んじることがあってはならないのです。すべての生き物は、基本的に「神の祝福と契約」の中に置かれているのです。
 神が「二度と洪水によって肉なるものがことごとく滅ぼされることはない」と言って、すべての生き物に祝福と契約を与えてくださった背景には、神の御子イエス・キリストの十字架と復活の出来事があるのです。神は、御子イエス・キリストの十字架と復活の出来事を前提に、すべての生き物に対する祝福と契約を述べておられるのです。
そうであれば、私たち神の似姿として造られた人間が御子キリストに服する信仰に生きる時にこそ、この神の祝福と契約は真に意味あるものとなるのです。主イエス・キリストを信じる信仰に生きる時にこそ、私たちは自然の中に立ち現われる美しい「虹」(13節)の中に、すべての命あるものに対する神の祝福と契約のしるしを見ることができるのです。