メッセージ  (説教より)
「創世記」





「四十日四十夜降り続いた」        創世記7章1−24節

 「さあ、あなたとあなたの家族は皆、箱舟に入りなさい。この世代の中であなただけはわたしに従う人だと、わたしは認めている」(1節)と言って、神は「大洪水」を実行されました。「見よ、わたしは地上に洪水をもたらし、命の霊をもつ、すべて肉なるものを天の下から滅ぼす。地上のすべてのものは息絶える。」(6章17節)とあります。徹底的な神の裁きです。
 しかし神は、大洪水によって、箱舟に入ったノアたち以外のものを滅ぼし尽くした後で、ノアによってなされた礼拝の「宥(なだ)めの香り」(8章21節)を喜びつつ、「人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。わたしは、この度したように生き物をことごとく打つことは、二度とすまい。」(8章21節)と誓われたのです。
その時神の御心にあったことは、神の御子イエス・キリストによってすべての人間の罪を代わりに裁くということだったのではないでしょうか。神の唯一つの願いは、すべての人間がノアのように「神に従う無垢な人」(6章9節)になることでした。そのことを実現するためには、「ノアの洪水」ではなく、御子キリストの十字架による裁きと復活による救いの道以外にないと考えられたのです。いや、神は、その意図をもって大洪水を実行されたのです。
「洪水は四十日間地上を覆った。水は次第に増して箱舟を押し上げ、箱舟は大地を離れて浮かんだ。水は勢力を増し、地の上に大いにみなぎり、箱舟は水の面を漂った。」(17〜18節)神の徹底した罪の裁きと箱舟(キリストの教会を指し示している!)によって救わんとする神の御心が示されています。