メッセージ  (説教より)
「出エジプト記」


「神との契約を守る」      出エジプト記19章1−25節

「今、もしわたしの声に聴き従い、わたしの契約を守るならば、あなたたちはすべての民の間にあって、わたしの宝となる」(5節)と記されています。
 神はイスラエルの民との間に「契約」を結ばれたのです。その契約を結ぶ際の厳粛なさまが記されています。「民のところに行き、今日と明日、彼らを聖別し、衣服を洗わせ、三日目のために準備させなさい。三日目に、民全員の見ている前で、主はシナイ山に降られるからである」(10〜11節)、「三日目の朝になると、雷鳴と稲妻と厚い雲が山に臨み、角笛の音が鋭く響いたので、宿営にいた民は皆、震えた」(16節)。
 神と契約を結ぶ際の「厳粛さ」がうかがえます。イスラエルの人々は厳粛に神と契約を結んだにもかかわらず、これを果たすことができず、もはや神の「宝」の民とは言えないものになってしまいました。しかし、神は契約を破棄することを忍ばず、御子イエスを送り、御子イエスが十字架の生涯を通して神との契約を果たすことによって、今や契約は「新しい契約」として主イエスを信じる教会の民によって受け継がれることになったのです。
 新しい契約に生きる私たちにも、あの「厳粛さ」が求められているのではないでしょうか。「信仰」(ピスティス)とは、真実、忠実という意味です。主イエスを信じる者の「真実」が求められているのです。自らの真実の限りを尽くして、主イエスを信じるのです。その時、主イエスもまた自らの立ちまさった真実をもって答え、私たちを主イエスの聖き命に生かしてくださるのです。これが、神との間に結ばれた、私たちの新しい契約です。