メッセージ  (説教より)
「出エジプト記」


「落ち着いて、主の救いを見なさい」      出エジプト記14章1−31節

 イスラエルの人々は、モーセに率いられて「意気揚々と」(8節)エジプトを脱出したのですが、後ろからエジプトの軍隊が迫り、眼前には紅海が広がっている絶望的な現実を前にして、深い動揺に陥り、「我々はエジプトで、『ほうっておいてください。自分たちはエジプト人に仕えます。荒れ野で死ぬよりエジプト人に仕える方がましです』と言ったではありませんか」(12節)と言って、モーセを責めたのです。深い絶望の中で、神への信仰を失った無残な神の民イスラエル人の姿です。
 それに対してモーセは、「恐れてはならない。落ち着いて、今日、あなたたちのために行われる主の救いを見なさい。・・・主があなたたちのために戦われる。あなたたちは静かにしていなさい」(13〜14節)と言って、イスラエル人を励まし、神の御言葉に従って、「杖を高く上げ、手を海に向かって差し伸べ」ると(16節、21節)、神は、このモーセの神信頼に応えて、海を二つに割ってイスラエル人を通らせ、海をもとに戻すことによってエジプト軍を滅ぼし尽くす紅海の奇跡(旧約聖書中最大の奇跡)を行ってくださったのです。
 モ一セの神信頼が決定的に重要だと思うのです。どんな絶望的な状況の中でも、神の救いを信じ抜く信仰です。この信仰が私たちにも求められているのです。どんな困難な状況の中でも、主イエスの憐みのご臨在の患みを信じるのです。主のご臨在の恵みを祈り求めるのです。その時主は、死人をよみがえらせる全能の御手をもって、すべての罪を赦しつつ、私に臨んでくださり、主にある平安、主の清さ、主:の命と力の中に私を生かしてくださるのです。