メッセージ (説教より) 「コリントの信徒への手紙二」 |
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「天上の住みか」(永眠者記念礼拝) 第二コリント書5章1−10節
私たち人間は皆、地上の命を終えて、「天国」に導かれます。天国とはどういうところでしょうか。それは、神の御子イエス・キリストが支配しておられる世界なのです。主イエスが、すべての人間の罪を負って十字架の死を遂げ、陰府に下り、三日目に死人の中からよみがえられた唯一人のお方であることが確かである限り、すべての人間は例外なく、死んだ後、主イエスが支配しておられる天国に導かれるのです。
そして主イエスが、すべての人間の罪の赦しのために十字架にかかってくださったことが確かである限り、主イエスの支配は、限りない憐れみと赦しに満ちた支配なのです。
それ故に私たちは、たとえ信仰を持たずに、あるいは本当に小さな信仰を携えて天国に行くとしても、恐れることはないのです。心配することはないのです。主イエスは、最も深い憐れみの中で、最も真実な仕方で、一人ひとりのために最も正しい裁きを行ってくださるのですから。
このような天国(天上の住みか)は、しかし、ただ天上で私たちが召されるのを待っているだけではないのです。今生きている日々の生活の中で、天上の命(復活の主イエスの命)に与って生きるように、天上の命自身が働きかけて来るのです。それによって、私たちの地上の生活が少しでも清められ、正され、守られるために。そのことをパウロは、「天から与えられる住みかを上に着たいと切に願って、この地上の幕屋にあって苦しみもだえています」(2節)と語ったのです。これが、地上における私たちの信仰生活なのです。