メッセージ  (説教より)
「コリントの信徒への手紙二」


「諸教会の使者・キリストの栄光」 コリントの信徒への手紙二 8章16-24節

 母なるエルサレム教会への献金を勧めるために、パウロはコリント教会に3人の使者を遣わします。
その3人の使者について、パウロはこう記します。「テトスについて言えば、彼はわたしの同志であり、あなたがたのために協力する者です。これらの兄弟について言えば、彼らは諸教会の使者であり、キリストの栄光となっています」(23節)。また、一人の使者については、「福音のことで至るところの教会で評判の高い人です」(18節)と語っています。
 パウロが派遣するこれら3人の使者たちのことを考える時、信仰は自分の教会の中だけで通用するようなものではなく、どこの教会においても通用する信仰でなければならないことを、改めて思わされます。
 確かに主の教会と言っても、教会によって「個性」があり、「教派的な違い」があります。もちろん、初期の教会には、「教派」などなかったわけですが。教理を重んじる教会、賛美を重んじる教会、伝道を重んじる教会、交わりを大切にする教会、等々。それぞれに特徴があります。
 しかし、どんなに「教派的な違い」があっても、救い主キリス卜を信じる教会であることに変わりはありません。そうであれば大切なことは、教会の頭である主イエス・キリス卜にしっかりと結びつくことです。どんな状況の中でも「心の中でキリストを主とあがめ」(ペテロ一 3章15節)、主キリストの霊的な命に生かされる信仰に励むのです。そうすれば、その人はどこの教会でも通用し、「諸教会の使者」「キリストの栄光」となれるのです。