メッセージ  (説教より)
「コリントの信徒への手紙二」


「神の恵みを無駄にしない」    コリントニ 6章1-10節

「神からいただいた恵みを無駄にしてはいけません」(1節)とパウロは言 っています。神の恵みとは、私たちが生きる上で必要なすべてのことが神の恵みですが、何よりも私たちの信仰を支えてくださる主イエス•キリストの聖霊によるご臨在の恵みこそ、最も大切な神の恵みです。この恵みによって、 私たちはどんな状況の中でも信仰の望みに生きることができるのですから。
 この恵みを「無駄」にしないとは、どういうことでしようか。主キリストのご臨在の恵みがいよいよ豊かに私の内に働いてくださるように神への謙遜に努める、ということです。神に対して謙遜になればなるほど、主キリス卜のご臨在の恵みは、私たちの魂の中で豊かに力強く働いてくださるのです。
 信仰者が「神の協力者」(1節)と言われているのも、その点においてです。神への謙遜を深めて、主キリス卜のご臨在の恵みに豊かに生かされることが、 神に「協力する」ことなのです。
 2節に「今や、恵みの時、今こそ、救いの日」と言われています。主イエスの十字架と復活、聖霊によるご臨在の出来事(ペンテコステ)以来、私たち人間のすべての日々は、「恵みの時」であり「救いの日」なのです。そのように思えない、人間の罪がいよいよ露わになる日々としか言えないということは、それだけ私たち人問が神の恵みを「無駄」にして来たからなのです。
 主キリストの救いを知っている私たちこそ、「神からいただいた恵みを無駄にしてはいけない」のです。主キリストのご臨在の恵みがいよいよ豊かに私の中で働いてくださるように、神への謙遜に励まなければならないのです。