メッセージ  (説教より)
「コリントの信徒への手紙一」


「神の国は言葉ではなく力にある」      第一コリント書4章14−21節


 「神の国は言葉ではなく力にある」(20節)とあります。神の国、即ち、主キリストにおける神の救いのご支配は、単に言葉による理解や表現の問題ではなく、実際にその救いに生かされることである、ということです。
主イエス・キリストを信じる、と言っても、実際に主キリストの救いに与って生かされていなければ、意味がないのです。
 主キリストの救いに生かされるために必要なことは、ただ一つ、実際に主キリストに自分を委ねることです。この貧しい私が主の聖き命に与って生きることができるようにしてください、主が私と共にあって、主の命によって私を清くしてくださいと、自分を主キリストの救いの御手に委ねるのです。
そして、私たちが実際に自分を献げて祈る時、主が聖霊のお働きの中で、私たちの祈りに応えてくださることを知ることができるのです。深い感謝と喜びの内に主が共にいてくださるインマヌエルの恵みを味わい知るのです。
このような救いの経験を、従って、神の救いが言葉ではなく、力の現実であることを味わうことが大切なのです。それによって、私たちの信仰はいよいよ堅固なものとなり、主キリストへの従順を深めるものとなるのです。
「わたしに倣う者になりなさい」(16節)とパウロは言っています。倣うべきは、主キリストへのパウロの全き従順なのです。謙遜の限りを尽くして、貧しい自分を主に委ね、主の聖き命に与って強くされたそのパウロの信仰の歩みに「倣う」者となって欲しい、とパウロは願っているのです。
私たちの日々が、少しでもパウロに倣う歩みでありますように。