メッセージ  (説教より)
「コロサイの信徒への手紙」





「心にキリストの平和を」      コロサイの信徒への手紙3章12−17節

 「キリストの平和があなたがたの心を支配するようにしなさい。」(15節)と記されています。いつ、どんな時も、神の御子、主キリストの十字架と復活の恵みを覚えるようにしなさい。そうすれば、不思議な心の平安(平和)を与えられ、どんな困難の中にあっても望みをもち、愛をもって生きることができる、と励まされているのです。
 主イエスが十字架につけられた時の印象深い話が、ルカ福音書23章39節以下に記されています。主イエスが十字架につけられた時、二人の犯罪人が主イエスの両側に共に十字架につけられたのです。その時、一方の犯罪人がイエスに向かって「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」と言ってののしったのに対して、もう一方の犯罪人は、それをたしなめ、「お前は神をも恐れないのか、同じ刑罰を受けているのに。我々は、自分のやったことの報いを受けているのだから、当然だ。しかし、この方は何も悪いことをしていない。」と言い、「イエスよ、あなたの御国においでになるときには、わたしを思い出してください。」と願うと、主イエスは、「はっきり言っておくが、あなたは今日わたしと一緒に楽園にいる。」と言われたのです。
 どんな恐ろしい罪を犯した人間であっても、心から自分の罪を言い表し、主イエスの正しさに頼ることができる者は、主イエスの十字架の故に、ただちに神の楽園(救い)に入れられることができるのです。主イエスの十字架と復活の恵み深さを思わされます。そのような主イエスの恵みを覚える時、私たちは不思議な心の平安へと導かれ、生きる勇気と力を与えられるのです。