メッセージ  (説教より)
「使徒言行録」






 激しい風のように         使徒言行録2章1-13節

主イエスは、復活後40日間の交わりののち、弟子たちに聖霊の約束を残して天の父なる神の御もとに帰って行かれました。その主イエスの聖霊の約束を信じて弟子たちが祈っている間に、五旬祭(過越の祭りから数えて50日目の祭り)に聖霊が降ったのです。
弟子たちは10日間祈り続けたことになります。しかし、10日祈ったら聖霊が与えられることが分かっていたわけではありませんでした。どんな思いで10日間、弟子たちは祈り続けたのだろうかと思わされます。本当に神は聖霊を与えてくださるのだろうか、そんな疑いが心の中をよぎることもあったのではないでしょうか。
しかし、弟子たち(120名の弟子たち! 1章15節)は、互いに励まし合いながら、「心を合わせて熱心に」(1章14節)祈り続けたのです。それほどに深く主イエスの約束を信じて祈り続けた弟子たちに、驚かされます。
「激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた」(2節)とあります。聖霊降臨の出来事が、人間の全存在的革新的な出来事であることがわかります。一人ひとりが聖霊によって新しく生まれ変わるのです。聖霊が降ることによって、弟子たちの全存在が主イエスの霊の支配(神の国)の中に生かされたのです。
主イエスを信じるとは、主イエスの霊によって私たちの全存在が新しく生かされることです。私たちが聖霊の約束を信じて心から祈る時、神はその祈りに応えて、聖霊によって私たちを新しい命に生かしてくださるのです。