メッセージ　　(説教より） 「使徒言行録」

「一同は聖霊に満たされた」　　　　　使徒言行録2章1－13節

　主イエスが約束された聖霊が弟子たちの上に降り、弟子たちは燃えるような信仰の情熱（熱心）を与えられ、力強く主イエスにおける神の救いを語り始めました。教会の福音宣教の始まりです。
　聖霊が降った時の様が記されています。「突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした」（2－4節）。
　異常な出来事のように記されています。しかしそれは、信じる者一人一人が聖霊の働きの中でまったく新しくされたことを意味するのです。聖霊は主イエスの霊です。聖霊が降るということは、天に昇られた主イエスが聖霊の働きの中で、弟子たちに臨み、弟子たちを主ご自身の復活の命の中に新しく生かしてくださる救いの出来事を意味するのです。
　聖霊が降ることによって、弟子たちは主イエスが共にいてくださる（インマヌエル）ことを実感したのです。主イエスが生きて働き給うことを確信したのです。それ故に弟子たちは、燃えるような信仰をもって主イエスにおける神の救いを宣べ伝えるものとなったのです。
　聖霊は、信じる者すべてに等しく与えられる神の恵みです。代々の教会は、聖霊に与りつつ生きてきたのです。主の霊に生かされ、主イエスにおける神の救いを確信しつつ、今日に至るまで主イエスの救いを宣べ伝えてきたし、これからも宣べ伝え続けていくのです。