メッセージ  (説教より)
「使徒言行録」


「聖霊による洗礼を授けられる」    使徒言行録1章3-11節

 復活の主イエスは、復活後40日間にわたる弟子たちとの交わりを終え、天の父なる神のみもとに帰られる時、こう言われました。「ヨハネは水で洗礼(バプテスマ)を授けたが、あなたがたは間もなく聖霊による洗礼を授けられる」(5節)と。
 ヨハネが授けた洗礼は「水による洗礼」でした。主イエスが約束してくださった洗礼は「聖霊による洗礼」でした。水による洗礼と聖霊による洗礼の違いはなんでしょうか。それは、罪の赦しの確証があるかないか、という点でしょう。ヨハネは、罪を言い表わして水による洗礼を受けるなら、神は罪を赦してくださる、と言いましたが、神が罪を赦してくださる明確な確証はなかったのです。それに対して、聖霊による洗礼は、明確な罪の赦しの確証があるのです。主イエスの十字架の死による罪の赦しの確証が。
 聖霊による洗礼に与るとき、私たちは、私のすべての罪は主イエスの十字架の死によって担われ、赦されている。私は、主イエスの復活の永遠の命に与って生きることが許され、可能とされ、求められている。そう確信して、いよいよ深く主イエスの復活の命に生かされることを喜び、感謝するのです。
「洗礼(バプテスマ)」とは「浸す」という意味のギリシャ語です。聖霊による洗礼は、深く主イエスの十字架と復活の恵みの中に「浸される」のです。そこから生きる勇気と力を与えられるのです。どんなに貧しい者であっても。
 聖霊による洗礼こそ、人間が真に正しく、清く、愛をもって生きる唯一の道です。いよいよ深く聖霊による洗礼の恵みに生きる者でありますように。