メッセージ  (説教より)
「使徒言行録」


「キリストの証人となる」        使徒言行録1章1-11節


「エルサレムを離れず、前にわたしから聞いた、父の約束されたものを待ちなさい。・・・あなたがたは間もなく聖霊による洗礼(バプテスマ)を授けられるからである。」(4~5節)と言われています。
「エルサレム」は、主イエスの十字架の出来事が行われたところです。また、主イエスを否んだ弟子たちの不従順が露わになったところでもあります。その場所を離れない、その場所にしっかり立って、そこで、父なる神が約束された聖霊を待ちなさい、と復活の主は言われるのです。
 主イエスの十字架を見つめることは悲しく、苦しく、辛いことです。自分の貧しい罪の現実を見つめることでもあります。そこに立ち尽くすのです。その時、聖霊のバプテスマを豊かに受けることができるのです。
 自分が正しいと思う思いの中では聖霊のバプテスマを受けることはできません。神の御前に自分が本当に貧しく、罪深い、主イエスを十字架につける人間であることを言い表す悔い改めの心の中に、聖霊が豊かに注がれ、新しい命(復活の主の命)に生かされる者とされるのです。
 「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、・・・地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(8節)と言われています。聖霊を受けて、初めて信仰者として生きる「力」が与えられるのです。その時初めて「キリストの証人」として、主イエスが復活の永遠の命の中に生きて働き給うお方であることを証しする者となるのです。