メッセージ  (説教より)
「ルカによる福音書」


「キリストのご降誕」  
            ルカによる福音書 2章1-20節

 主のご降誕を前にして、マリアは、私たちは、そのことを心に納めて、思い巡らすのです。自分の心の中で思い巡らすのです。町のひとたちのように、不思議だ、この世のこととは思えないと騒ぎ立てるのではなくて、静かに、思い巡らして、私のなかに、救い主であられるイエスさまを生まれさせるのです。
 教会では、静かに祈る時間をずっと大切にしてきました。静かな祈りの時間をまもるときに、飼い葉桶の幼子をみつめるマリアの態度がお手本とされてきました。主のご降誕を心に納めて、思い巡らす在り方です。
 「今日ダビデの町で、私たちのために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。」その方は、金の衣をまとい、宝石が散りばめられた玉座にいる人ではありませんでした。現実の私たちの生活の中で右往左往して、支配するこの世の力でもありません。その方は馬屋の飼い葉桶のなかで、布にくるまっておられる。そのお方を、メシア、キリストであると、私たちのための救い主であられると、ひとり静まり、心に納めて、何度も思い巡らすのです。イエスさまを、私たちのなかに、私の内に生まれさせるのです。