メッセージ  (説教より)
「ヨハネによる福音書」

「キリストの復活」
            ヨハネによる福音書20章 1-18節

 

 イースターの出来事は、週の初めの日にマグダラのマリアと呼ばれる女性が、イエス様が葬られたお墓へと向かうことから始まります。朝早く、しかもまだ暗いうちから家を出たのは、一刻も早くイエス様のなきがらのもとへと行き、まだ完全ではない葬りの支度を整えたいと強く思っていたからです。ところが、お墓の中は亜麻布が無造作に置いてあるだけでした。悲しみのうちに泣き崩れるマリアの背後に、よみがえられたイエス様が現れます。「マリア」とあの聞き慣れた声で呼びかけられ、マリアは「ラボニ(先生)」と言ってしがみつきます。そして、お墓から体の向きを変え、立ち上がり、今度はしっかりとした足取りで弟子たちに主のご復活の出来事を伝えるのでした。
 イースターは単に、わたしたちも光の子、神さまの子どもで、この地上での死がすべての終わりではないことを示しているだけではないと思います。暗闇を背にして、新しく生きていく決意をすることこそ、主の復活の喜びではないでしょうか。