メッセージ  (説教より)
「エレミヤ書」


「主は我らの救い」
               エレミヤ書33章14-16節

 「ダビデのために正義の若枝を生え出でさせる。」
 今や北イスラエルはアッシリアに滅ぼされ、南ユダもバビロニアを前に破壊されるわけですが、たとえ大きな木が切り倒されたとしても、その切り株から一つの若枝が生え出て、やがてさらなる大木へと成長していくように、公平と正義をもって新しく国を治めるメシアがおとずれるであろうという幻です。
 切り株から、やわらかな若枝が伸びて行く。それは希望の象徴です。その若枝が、立派な大木に成長するまでには長い月日が必要です。私たちがキリストを待つということは、そのような忍耐がためされるのです。
 聖書にあるキリストを待ち望む、という思いの深さ、その信仰の営みはここに示されます。エレミヤは告げます。「その日には、ユダは救われ、エルサレムは安らかに人の住まう都となる。その名は、『主は我らの救い』と呼ばれるであろう。」
 我らの救い主、主イエス・キリストがダビデの若枝としてベツレヘムにお生まれになり、ユダの地、エルサレムで十字架の苦難にあわれたのは、人の一生では計り知れない、神の愛の業でありました。正に星の光の導きでありました。