メッセージ  (説教より)
「ガラテアの信徒への手紙」


「キリスト者の自由」    
          ガラテヤの信徒への手紙 5章 2-11節


 「キリスト・イエスに結ばれていれば、割礼(律法)の有無は問題ではなく、愛の実践を伴う信仰こそ大切です。」 
 「キリスト者の自由」とは、まさにここにあります。神さまに愛されているという自覚があるから、その応答として隣人を自分のように愛することが許されるのです。律法の有無は問題ではありません。ガラテヤの人たちは、律法を守る人とそうでない人とで対立がありました。それは、一日二日の間に生じた出来事ではなく、何十年も、何百年も続いた民族同士の対立でもありました。
 愛の実践を伴う信仰こそ大切です、という自由は、あらゆる対立関係にあることからの自由への道です。言葉の違い、肌の色の違い、国の違い、生まれの違い、考えの違い、習慣の違い、すべての違いを対立関係とするのではなく、一緒に、神さまに愛されている者同士として、ともに生きていく、「共存への自由」をもたらす道です。
 律法主義を超えて、神の愛(アガペー)によって隣人愛を説くとは、私たちがあらゆる価値基準を超えて、ともに生かされていく希望を指し示しているのです。