2024年9月1日 メッセージ要旨
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思いがけない神のご計画

                                          使徒の働き 16章6節~15節                                                                                                                                       
     
 天が地よりも高いように、わたしの道は、あなたがたの道よりも高く、わたしの思いは、あなたがたの思いよりも高い。
                                   イザヤ書 55章9節
                                                                
 アジアでの宣教を聖霊に禁じられたパウロとその一行は(6節)、ビティニアに進もうとしましたが、それも御霊に禁じられたので(7節)、トロアスに下りました(8節)。
 彼らは道を閉ざされ、目的地を示されないまま、北へ、西へとさまよっているようにも見えますが、「聖霊によって」(6節)、「イエスの御霊が」(7節)、とあるように、一行が神に導かれていたことをこの箇所は明確に示しています。彼らは神の摂理によって、トロアスへ導かれたのです。
 私たちも、思うように進まず、行く手を妨げられているように感じることがあります。しかし、そのような時も、神の摂理の御手の中で、私たちはご計画へと導かれているのです。
 助けを懇願するマケドニア人の幻をパウロが見たことで(9節)、神の召しがマケドニアにあることを確信した一行は(10節)、マケドニアへ渡り、ピリピで宣教をし始めます(11~13節)。それは、主の福音がヨーロッパに伝わる歴史的な出来事でした。
 神はパウロたちが予定していたアジアでの伝道をこの時は禁じて、ご計画しておられるヨーロッパ伝道へと彼らを導きました。彼らにとって思いがけない方向に道が備えられていたのです。人が願うところ、思うところを超えた道を、神は備えておられるのです(イザヤ書55章9節)。
 ピリピにはユダヤ人の会堂がなかったようで、パウロたちは祈り場があると思われた川岸に行き、集まって来た女たちに伝道しました(13節)。川岸の集会ですから、おそらくそれほど多くはない、小さな集会だったのではないでしょうか。しかし、この小さな集会から始まって、やがてヨーロッパの至る所に福音が広まって行きます。エゼキエル書47章の幻で、神殿の下から流れ出た水が、最初は水かさが足首までしかない小さな川でしたが、下流へと進むごとに、膝に達し、腰に達し、ついに渡ることのできない泳げるほどの大きな川となったように、始まりは小さくても、やがて大きな栄光へと至るのです。
 道が閉ざされたパウロたちに、ヨーロッパへの道が備えられていたように、伝道するのが難しい時代にあっても、神は思いがけない道を備えていてくださいます。救いを懇願するマケドニア人の幻ように、世には主の救いを求めている人々がいるはずです。リディアの心を開いてくださった主が(14節)、人々の心を開いてお救いくださる日が来ます。そのことを信じて、世人の救いを祈り求めてまいりましょう。