2024年1月21日 メッセージ要旨
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                    他の人々の救いのために

                                          民数記 32章1~19節                                                                                                                                       
    
 私たちは、イスラエルの子らがそれぞれその相続地を受け継ぐまで、自分の家に帰りません。
                   

                                      民数記 32章18節
                                                                 
 エジプトを出て荒野を旅して来たイスラエルの民は、ヨルダン川のほとりに宿営します。川を渡った西側には、約束の地カナンがあります。

 しかし、多くの家畜を所有するルベン族とガド族は、牧畜に適したヨルダン川の東側を所有地としたいと申し出ます(1.5節)

 モーセの脳裏に40年前の悪しき出来事がよぎります。その時、偵察した者のうち、ヨシュアとカレブ以外の者はカナンの地について悪く言いふらして民の意気をくじき、主の約束の地に入って行かないようにしたのです。その結果、イスラエルの民は40年間荒野をさまよわなければなりませんでした(8~13節)。モーセはルベン族とガド族がヨルダン川の東側に残ることで、民全体の意気がくじかれ、カナンの地へ渡らなくなることを心配します(6~7節)。そのようなことになれば、民全体に滅びをもたらすことになります(15節)

 しかし、ルベン族とガド族は、他の部族がカナンの地を所有するまで、ともに戦うことを約束します(17節)。ヨルダン川の東を相続地とした彼らには、ヨルダン川を渡って行ってもそこに彼らの相続地はありません(19節)。彼らは自分たちの所有地のためにではなく、他の部族の相続地のためにヨルダン川を渡って行ったのです(ヨシュア記22章1~6節)

 中国に派遣された宣教師ロバート・モリソンは、中国での宣教が許されず、国外へと追放され、やむなくマカオで働きながら聖書を中国語に翻訳し続けますが、完成させてまもなく息を引き取ってしまいます。

 しかし、彼が翻訳した聖書を中国のクリスチャンたちが子どもたちに読み聞かせたことで、毛沢東政権下の激しい迫害の中にあっても、信仰が子どもたちへ、さらにその友だちへと広まって行きました。

 将来を嘱望された青年であったモリソンは、英国に留まっていれば、それなりの成功を収める人生を歩んでいたかもしれません。しかし、彼は自分のためにではなく、神の召しに応えて中国の人々の救いのために生きたのです。

 キリストは天に留まっておられず、私たちを救うためにご自分を捨てて世に来られました。私たちの罪を負われたキリストの十字架によって、私たちは罪赦され、神との親しい交わりを得て救われました。キリストは私たちのためにご自分を与えてくださったのです。

 先に救われた私たちには、まだ救われていない多くの世人を救いへと導く働きが担わされています。自分の個人的な欲求ばかりに目が向けられている世にあって、私たちは神の召しに応えて、他の人々の救いのために自分を用いてまいりましょう。