2023年10月22日 メッセージ要旨
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                                                              メッセージ  丸山 豊牧師

                     すべてのことを益としてくださる主

                                                ローマ人への手紙 8章28節                                                                                                                                       
    
 神を愛する人たち、すなわち、神のご計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。

                   
                ローマ人への手紙 8章28節              
                                    
 私たちキリスト者は、信仰さえあれば、何もかもうまく行くとは考えません。

 神を愛し、神のご計画に従って召された私たちであっても、自然災害や戦争に巻き込まれたり、重い病気にもかかったりしますし、むしろ、キリスト者であるが故の迫害を受けたりもします。

 形あるものはやがて崩れていき、社会もお金も地位も仕事も、主なる神以外の何にも信頼を置くことができない日が、誰にも必ず訪れます。

 しかし、「わたしのことばは決して消え去ることがありません。」とお約束下さったイエス・キリストのことばに信頼を置く私たちは、「すべてのことがともに働いて益となる」ということを知っております。

 パウロが、学問都市タルソに生まれた事も、生まれながらにしてローマ市民権を有していた事も、当時のギリシャ・ヘレニズムの文化に触れて育った事も、ガマリエルの門下生として伝統的なユダヤの律法を専門的に学んだ事も、彼がキリスト者の迫害者だった事も、肉体のとげを抱えながら終日、屠殺される羊のように、迫害と苦難の連続の絶望的な境遇に晒されながら、キリストの福音を宣べ伝えた事も(8章36節)、すべてのことがともに働いて、益とされたことを思います。

 パウロの伝道旅行は、同胞のユダヤ人たちの迫害によって、新たな宣教地への道が切り開かれ、パウロの主治医として、医者のルカが同行した事によって、『使徒の働き』と『ルカの福音書』が執筆され、アジアでみことばを語ることを聖霊によって禁じられた事によって、ヨーロッパでの異邦人伝道が本格的に行われるようになり、パウロが2年ローマで投獄されている間には、パウロの4つの獄中書簡が執筆されました。

 このようにパウロの肉体のとげも、投獄も、迫害も何一つとして無駄にならず、パウロの弱さ、侮辱、苦悩、迫害、困難のすべてが、神の全能の御力を現わす機会と変えられたことを思います。

 神と人との間隔は、たった一歩だと言われます。ただ、振り向くだけで、誰でも、どこでも、お会いでき、礼拝する事が出来ます。 

 主なる神は、神のご計画に従って働く素晴らしい人生を、誰にもご用意くださっておられますが、試練に遭う度に、神や、社会や、人や、自分の出生をのろったりして、イエスキリストのことばに聞こうとしない人たちには、神は共に働ことができません。

 私たちの目には良いように見えることも、悪いように見えることも、意識されることも、されないことも、人生の中で経験するありとあらゆる事柄、すべてのことが、イエス・キリストのことばに信頼を置く私たちにとって幸いな結果をもたらすということを知っている私たちだけが、福音の証人となり得るのです。

 どんな困難や試練の中にあっても、すべてのことを益としてくださる神に期待して、イエス・キリストから目を離さないで信仰生活をおくって参りましょう。(丸山豊牧師)