しかし、今はまだその姿は隠されています(3節)。冬の間見向きもされない木に、桜の咲き誇る美しい姿が隠されているように、世人に注目されない多くの目立たないクリスチャンに、栄光の姿が隠されているのです。

そのように隠されているとは言え、その復活の栄光へと向かわせるいのちは、もうすでに信じる私たちに働いています。キリストを信じる私たちは、バプテスマを受けたとき、古い罪の人がキリストとともに葬られ、キリストの復活と結ばれて、新しいいのちにあずかる人とされました(1節.2章12節)。

ですから、それにふさわしく、天に用意されている栄光を追い求めるべきです(1～2節)。天に属する者は、深い慈愛の心、親切、謙遜、柔和、寛容を身に着け(12節)、互いに忍耐し合い、赦し合い(13節)、これらすべての上に、愛を身に着け(14節)、キリストの平和が、心を支配するようにします。また、感謝の心を持つ人になります(15節)。

反対に、この世を追い求めて(2節)、淫らな行い、汚れ、情欲、悪い欲、貪欲などに陥り(5節)、怒り、憤り、悪意、ののしりなどに支配されてはいけないのです(8節)。

新緑が芽生え、きれいな花々が咲き始め、そのようにして冬の間隠されていたいのちが現れるこの時期は、同時に雑草も生えはじめ、庭や畑をする人を悩ませます。天に属する人は、栄光の姿に復活して永遠のいのちに至ります。地に属する人はよみがえってさばきを受けますヨハネの福音書5章29節)。世を追い求めて地に属する者としてよみがえり、雑草のように引き抜かれてしまうことがないように、信じて主に結ばれたものとして、上にあるものを追い求めましょう。

寒空のもと耐え忍んでいた桜の木も、春には美しく花開いて報われます。私たちも耐え忍んで主に従って行くなら、やがて栄光の姿によみがえり、大きな報いを受けるのです。そのことを信じて歩んでまいりましょう。