2021年3月28日 メッセージ要旨
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                                                              メッセージ 丸山豊牧師
                     たましいの救いに備える

                                               ルカの福音書 12章13~21節 
                                                                                                                                   
     
    あなたがたの宝のあるところ、そこにあなたがたの心もあるのです。
                                  ルカの福音書 12章34節 
 
 東北地方を中心に未曽有の被害をもたらした東日本大震災から、今年の311日で10年、各テレビ局で災害への備えを訴えているが、聖書は、何千年もの昔から、魂の救いに備えるよう、随所で警告している(マタイの福音書16章26節・他)

 主は、親の遺産分与を巡って兄と争う人の訴えを受けて、「貪欲に警戒しなさい。人の命(ゾーエー)は、財産にあるのではない(ルカの福音書12章15節)と語り、他方では、「いのち(プシュケー)のことで、心配するのはやめなさい。野の花や、烏でさえ神は養っていて下さるのだから、御国を求めよ。そうすればこれらのものはそれに加えて与えられる。(ルカの福音書12章2231節)」と語って、天に宝を積むか、地上に宝を積むかの二者択一を、弟子たちに迫っておられる(ルカの福音書12章33節)

 多くの人は、お金さえあれば何でも手に入り、何でも解決がつくと考えて、目に見えるものだけに心を奪われ、目に見えないものの価値や、来たるべき世や、魂のことについてはまったく無頓着で、「飲んで食べて楽しもう。どうせ明日は死ぬ身だもの(名言集)」と言っている。

 コロサイ人への手紙3章5節には、「貪欲は偶像礼拝である。」とあり、主イエスも、貪欲に警戒するよう語って、この金持ちが、決して善行を積まなかったから愚か者と叱咤されたわけではなく、創造主なる神を忘れ、自分の持ち物だけに頼って貪欲に陥り、そこから抜け出せなくなってしまったからである。

 ルカの福音書18章1823節に出てくる指導者もこの貪欲に陥っていたために、主から「あなたの財産をすべて売り払い、貧しい人に分けてやりなさい。そうすれば、あなたは天に宝を持つことになる。そのうえで私に従って来なさい」と言われると、「彼はこれを聞いて、非常に悲しんだ。大変な金持だったからである」とある。私の両親は、このみことばを素直に信じて、主にのみ信頼して5人の子供を育て上げた。

 また、余る中から献げた金持ちたちより、レプタ銅貨2つを献げた貧しいやもめの方が、神に対して多くを献げた(ルカの福音書21章14節)、と言われている。だからと言って、主は、金持ちは決して天国に入れないと言われたのではない。人にはできないが神にはできると語って、貪欲な取税人ザアカイが救われている。(ルカの福音書19章110節)

 私たちは主イエスを、自分の生活に便宜を図ってくれる裁判官や調停人にしてしまうのではなく、私たちの罪を贖い、命を与えてくださる救い主とあがめて、「その日が罠のように、突然…臨むことがないよう(ルカの福音書21章34節)」、常に魂の救いに備え、尽きることのない宝を天に積む者でありたい(ルカの福音書12章33節)