2021年3月21日 メッセージ要旨
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                     やがて明らかにされる栄誉さい

                                               エステル記 6章1~14節 
                                                                                                                                   
     
 隠れているもので、あらわにされないものはなく、秘められたもので、明らかにされないものはありません。
                                  マルコの福音書 4章22節 
 
 眠れなかったクセルクセス王の前で記録の書が読まれ、二人の宦官が王を暗殺しようとしていたことをモルデカイが報告したという記録が、王の目に留まります(1~2節)。そのことは、これ以前に王の前で年代記に記録されていましたが(2章21~23節)、モルデカイに恩賞は与えられておらず(3節)、この時まで、王はモルデカイのことをすっかり忘れてしまっていたようです。

 けれども、モルデカイの存在がいつまでも王の目に隠れていることはなく、彼の功績は王の前に明らかになったのです。

 ハマンの謀略もいつまでも王の目に隠れていることはありません。ハマン自身も知らないことでしたが、彼が根絶しようとしているユダヤ民族が、王妃エステルの民族であることを、二日目の酒宴で王は知ることになります(7)

 隠れているもので、あらわにされないものはなく、秘められたもので、明らかにされないものはないのです(マルコの福音書4章:22節)

 神は、ちょうど良い時にモルデカイの功績を明らかにして、彼に報いておられます。ハマンが、モルデカイを柱にかけて処刑することを王に上奏しようとする直前に(4節)、モルデカイの功績が王の目に明らかになっていたので、間一髪でその危機がモルデカイに及ぶことなく、逆に栄誉が与えられ、彼の功績は報われます。一方、ハマンは、自分が陥れようとしていた相手に栄誉を与える羽目となり、モルデカイを滅ぼそうとしていた彼の計画は、完全にくじかれてしまいます。「神のなさることは、すべて時にかなって美しい」(伝道者の書3章11節)のです。

 同じように、神は、ちょうど良い時に、私たちに報いてくださいます。落葉樹は冬の寒空のもとで若葉が芽生えることはありません。寒さが和らぐ春先にこそ、若葉は芽生えます。すべてのことには神の時があるのです。

 モルデカイの名が記録の書に記されていたように(1~2節)、主を信じる私たちの名が天に書き記されています。モルデカイに栄誉が与えられたように、私たちもやがて栄光に輝く姿に変えられ永遠の御国にあずかります。冬の寒空のもとに隠されていたいのちが芽吹くように、隠されていた私たちのいのちが栄光のうちに現れるのです。神は信じるものに報いてくださいます。今はまだ隠れていて見えなくても、私たちの信仰の歩みが、やがて永遠の栄光をもたらすことを覚えて、歩んでまいりましょう。