3月10日

 ここからはプレツアーではないでしょう。合宿の-1日目。春合宿はプレツアーに出る人が多いので、一度集合して、団装を集め、班ごとにきっちり再分配する必要があります。そのために、一度別府に集合してそこから改めて合宿を始めるというのが、春合宿のパターンです。

 そんな-1日目の朝は当然ネットカフェから。というか、メンバーの一部は無睡でした。漫画ばっかり読んでたみたいです。堕落してます。で、朝飯をそのネカフェの裏の駐車場でひもじく食べました。僕の朝食は99円で安売りしていた、バターロール×6です。めちゃくちゃコストパフォーマンスがいいのでつい二袋も買ってしまいました。もう一袋は翌日の朝食です。
 さて、出発が約10時。朝ご飯を食っている間に無人駅で宿泊したB君も合流し8人と言う大所帯となりました。ここから集合場所のキャンプ場までは地図上で約10kmほどで、誰かさん達が「近い、近い♪」といってました。
 8人で一列になって走ると長いので4人×2班に分割して走ることに。さて、地図上では近いキャンプ場も走れば遠かったです。なんといっても登り道が延々と続く道。僕はこれを知っていたので、決して楽じゃないなという覚悟を持って挑んでいました。いや、皆登り道っていうことは知っていたんですが舐めていたんでしょうね。
 登り道のせいで全然スピードが上がりません。確か途中に2度の休みを入れたはずです。そしたら2度目の休憩中に雨が降ってきました。あと、後ろから突如2回生のN先輩が出現し登り去っていきました。そして、ここからは何故か自由ランになりました。僕は雨の中長時間走るのがいやだったので、さっさと出発して速くつこうと思い頑張りました。まぁ、雨が途中でやんだのが幸いでした。2度目の休憩ポイントからもそれほど離れてはいなかったのも幸いです。

 頑張って登り、キャンプ場に僕たちの集団+N先輩が最初の到着集団でした。
 昼ご飯はこの日の朝に食料調達していたマーボードーフです。早く作れました。ただ、料理現場を横で見ていた先輩はとても暇そうに一人で買出したパンを食べていました。もう一人2回生の先輩が登ってくるまではポジションがどこにも無くて困った感じでした。可哀想・・・。
 出来上がったマーボードーフを食べた後は全くやることが無く暇でした。僕は寒かったので寝袋に包まっていました。
 そして、到着リミットが4(3だっけかな?)にもかかわらず、3人ほど遅刻した以外は何も無くその日が終わりました。
 晩御飯も鍋で自炊しました。周りが買出しなので今回は僕たちが少し浮き気味でしたが、周りの人たちもごちゃ混ぜで食べたのでとても楽しかったです。ちなみに、料理は野菜ラーメン。
 周りが暗くなってから眠るまでには相当時間があったので、いろんなところで色々と盛り上がったらしいです。酒盛りをする2回生。モノポリーというゲームで盛り上がる1回生。そんな中僕は2回生と1回生が混じった集団でひたすらにダベってました。いや、無駄に長く話すのとか大好きな僕からしたら、とても有意義でしたよ!?

 10時30分に寝ました。

 
3月11日

 朝起きたのが確か6時。結構風が強く、何より寒かったです。そんな寒さのせいでしょうか、手を突いて起き上がると 「ヒタッ」 っという感触が手に・・・。テントに霜が降りてびしょびしょに濡れてました。風が強かったせいで、フライ(テントの上にかぶせる防水布)が飛んでいたので底だけでなく側面までもが濡れていました。こんなテント運びたくないです。重いし、畳むとき濡れるし。
 昨日買っておいた99円の割安ロールパン×6を食べて、団装を積んで出発です。僕がいた班は輪行の時間が早いので結構早めの出発でした。そのせいもあり、外は寒いままでした。おまけに、ちょうど出発という時になって風が急激に強くなり始めました。一番ひどいときには前に進むのがやっとでした。
 別府駅まではひたすら、ひたすらの長い下り。昨日2時間弱かけて登った道を降りるだけです。行きはしんどい、帰りもつらい。何ですかこの坂は?
 手の防寒具がスキー用の厚いグラブを忘れたせいで軍手のみという貧弱さ。麓に下りきったときには完全にかじかんでました。別府駅正面に温泉が湧き出ていて手を浸せる場所があるのを知っていて、そこに浸しに行きましたが・・・、痛い。激痛です。でも、ずっとかじかんだままでは輪行が始められないので、変な集団の全員が苦悶の顔で手を浸してました。
 さて、輪行を終えて・・・、あれ?いつの間に来たのやら、サッカー班班長O君の班も輪行してました。こっちの班員は誰もそれに気づきませんでした。まぁ、こっちの方が先に終わったので切符を買いに行きました。CLが普通券でいくか、特急券を使うかで結構悩んでいましたが、結局特急を使って別府→日向市と移動することに。物心ついてから特急に乗るのが始めてな気がするんですが、どうなんでしょう?車内では寝てましたが、揺れがひどく起きたときには気持ちが悪かったです。寒さに体力を削られたみたいです。

 その後、特急に約2時間のって日向に到着。ちなみに、日向駅はかなり立派でした。駅前に大型の広場があり、バスターミナルがありと、多額の資金が投資されていたようです。頑張れ、某知事!
 輪行を解除しお腹のすいた僕たちは買出し&昼食に向かうことに。
 この日の買出しポイントがTRIALというスーパーだったんですが、店内の様子がドン・キホーテと酷似していました。そして、何よりこのお店の凄いところは安さ!とにかく、あらゆる物が安いです。特にTRIAL直売品の値段は異常なまでの安値を誇っていました。普通の大きさのシュークリームがひとつ39円です。あと、鳥の胸肉が29円/100gでさらに2割引かかってました。晩御飯のお肉はこれに即時決定されました。他にも野菜なども買いシチューを作りました。個人の補給食では僕にしては珍しく嗜好品をいくらか買いました。安かったことと、これから4日間の合宿ルールに拘束されるということへの恐怖心が僕を駆り立てたせいだと思われます。
 昼食は近くにあった中華料理屋さんで、僕は坦々麺を頼みました。結構美味しかったですがやっぱり辛かったです。武将のN君は汁まで全部飲み干してました。ちょっと感心しました。

 

 その後、風がちょっと強い中今日の寝床である「道の駅とうごう」まで移動しました。全然きつく無かったです。途中でガソリンの量が少ないことに気づきましたが時既に遅し、ガソリンスタンドは通りすぎてしまいました。ただ幸運なことに「とうごう」にガソリンスタンドが併設されていたのでこの場は助かりました。他にもスーパーが併設されており、屋根つきの休憩スペース、水場もあったので、この道の駅はAクラスに認定されました。しいて挙げれば風呂が無いです。
 まずはなんといっても濡れたテントを日のあるうちに干してしまわなければいけません。ただ、テントを立てたら強風でめちゃ飛ばされましたorz。中にいろんな物・人を放り込んで頑張って飛ばないようにおさえました。その後休憩して晩御飯を作ることに。かなり安く買った食材でホワイトシチューを作りましたが、調子に乗って買いすぎたようで量がちょっと多かったです。合宿が始まる前からあわやツボりそうになりました。
 その後は寝るのみです。風除けのある場所のテントor無い場所のテントを決めるためにジャンケンをしたら見事に上回生二人が負けました(笑)。


3月12日

 起床時間は4時。外がまだ寒いので買い出しておいた朝食をテントの中、寝袋に包まって食べました。各自朝ごはんを食べてノソノソと動き出しました。外はとても暗く、寒かったですが、その分星空がきれいに見えました。
 テントを畳んだり、寝袋をくくりつけたりしてから4時に出発。CLの「出発します!」の声がかかるその一瞬までは合宿ではありません。何人かはその前にコーヒーを飲んでました。いわゆる、「最後の晩餐」のようなもの。朝餉(あさげ)ですね。

 「出発します!」さぁ、合宿が始まってしまいました。暗いために道がしっかり見えません。そんな中、いきなり最初からくだりです。僕は2番目を走っていたんですが、CLが飛ばすもんでめちゃくちゃ怖かったです。前に近づきすぎるのは危険ですし、路面をよく見ないと走れないので前方向への注意が薄れてしまっています。かといって、離れすぎてテールランプを見失うわけにはいきません。それだと、道がどこで曲がってるかの判断がしにくいからです。微妙な距離を保つにはこぐしかありません。本当にあのくだりは怖かったです。
 周囲の温度は暗いうちはずっと下がり続けます。暗闇も暗さを増していくそんな中、第一の分岐・・・を見逃しそうになりました。CLやサポートさんが気づいてくれたんですが、僕は全く気づきませんでした。ちょっと戻って確認してみると、わかりにくい分岐があり、ああこれかって感じでした。
 そこからはCLの名を冠した峠(「○○峠」)まで、分岐の無い登り道。アップ量・傾斜共にそれほど大きくなく、50分ぐらいで登ったんではないでしょうか?そこで休憩を取りつつ、合宿恒例のストーム!全く景色がいいわけでもなく(というか何も見えない)、暗い中星空と月に向かってのストーム。神秘的ではありますが、周りに人がいたら本当にビックリするでしょう。
 ちなみに、この後休憩中に銃声のような物が山に響きました。猟銃でしょうか?怖かったです。びっくりさせられました。

 ここからは下り道。そしてついにCLの元気ソング集が開放されました。このときはまだ危険度:小だったので問題ないです。山中に音楽が響かせながら、やっぱりまだ暗い中を走ります。なんか軍隊の強行軍みたいな感じでした。
 下った後、しばらくは平地を走り再び山の中に入ります。少し登ったあたりから日が出てきてやっと暖かくなる兆しが見えてきました。しばらく山道をこいで休憩です。このときには、日は顔を出していたはず。そして、そろそろかなと思っているとやはりそうでした。CLが「じゃあこの後自由ランするんで準備してください」と言い、早速自転車にまたがります。そして何故かこのとき

CL 「あっ、K(←僕の名前)はやる気満々やなぁ。じゃあKまで自由ランします。」 僕  「ハッ(゚ロ゚〃)」
 なんでそうなるの?ただ、言われたからには追われてしまうのでさっさと走り出します。一体何故こんな目にあわなければならなかったのか。そんなに悪いことしてないのに・・・。
 後ろの人がどのくらい待ってから走り出したかはわかりませんが、負けん気の強い僕はとりあえず20分は逃げ切ろうと思い必死に走りました。追いつかれるのは何かかっこ悪いですから。とはいえ、後ろが見えないうちはまだいいんですが、チラチラと3回生の姿が見え始めるととてもプレッシャーを感じます。僕はあまり後ろを見ないようにして、必死に走りました。ただ、曲がり道などではやっぱり後ろを確認してしまいます。近づいてきていればプレッシャーが大きくなりますし、少し遠ざかっていたとしても全く気が抜けません。最終的には逃げ切ることができたんですが、結構ぎりぎりでした。
 終わった後でCLに文句を言いました。二度とこんなことさせないで、と。
 実は休憩した後にしばらくペーランしてから、すぐに自由ランになりました。このときは山頂まで自由ランでした。3回生に勝ちたかったんですが、さっきの自由ランで消耗していたみたいで思うようにスピードが上がらず大差で負けてしまいました。がっかりです。荷物を積んでいる差はやはり大きいみたいです。

 さて、この日の登りはほとんどここで終わりです。あとは細かい登り返しが少々あるだけで、下りの道。ただ、まだ時間が早かったため、山頂付近はかなり気温が低く休憩もそこそこに出発しました。僕は体が冷える前に走りたかったので、もっと少なくてもいいぐらいだと思いました。
 下りといってもそれほど急坂ではないので自分でこがないと進みません。しばらくは細かくアップダウンしている道で、体力を削られつつ進みます。下り一辺倒の道になると急激に体が冷えてきました。ちょうどおなかが減っていたことも原因でしょう。しばらく走ると、CLがご飯を食べれそうな場所を見つけました。
 その場所は、全く山の風景に似合わない大きな門を持ちその回りに壁が立てられています。さらに門の両横には何故か等身大の1/2ぐらいの象の石像がおかれていました。とりあえず、日も当っていて、車をよけられそうだということで昼食場所に決定!皆で買出しておいたご飯を食べます。ちなみに、これ意向は買出しのご飯は禁止となります。昼ご飯も炊きだしたものでなければいけませんので、もう楽はできなくなってしまいます。
 外は風が吹いているため寒く、そんな中でご飯を食べていると門の向こう側に車がやってきました。皆で門の前を空けると、車の中からおばちゃんが出てきて、門の中にある集会所みたいなところを開放して使わせてくれました。
 この集会所は村の人が使う集会所らしいのですが、近くに民家などありません(笑)。ただ、風はもちろん防げますし、電子レンジ・水道・電気コンセントといった必要設備があり、大変助かりました。お昼ご飯は割りと快適に食べることができました。
 門の中では工事をしていたみたいです。

 さて、お昼ご飯を食べて再出発。道を下り、それからは本当に緩やかなアップがつづくいやな道。ある程度の力でこぎ続けなければならないので疲れます。初日で慣れていないということもあり、皆ばて気味です。特に先頭を走って、風よけをし続けたCLがかなり疲れていたようで、ペーランのペースがなかなか上がらず、苦労していたみたいでした。登りきると、展望台昴ドームがあり、そこで休憩。とても上手く配置された太陽から各惑星までの距離が縮小された展示物が興味を誘います。また、星が降りますという、わけのわからない看板があり、若干笑えました。
 その後この班の見所でもある(?)ダート道を下ります。あたりまえですが、かなりガタガタの道です。サスペンションがないのでダートが好きとはいえ、疲れます。大分疲れます。現役チャリ部ではパンク王の名をほしいままにしているので、まさかとは思いましたが、何とかパンクすることなく乗り切ることができました。
 下った後は疲れた状態で走り続け、遂に最終目的の高千穂に近づいてきました。ここから一度「天岩戸神社」に向かいます。天岩戸神社までの道も登って降りて登る道だったので、だるかったです。行きだけでなく帰りにも登り道があるとなるとやる気がでません。
 しかも、天岩戸神社自体は単なる古い神社というだけで、天岩戸を見ることはできませんでした。また、体力・時間の両面の問題から奥にある神社群に行くこともできません。ここでの楽しみは「かわいい巫女さんがいた」(←班の80%の意見)でした(爆)
 帰り道の途中の分岐を登ると、天岩戸温泉・・・のはずでしたが登りきった所に「本日休業の看板」がありました。「一番下に書いといてくれよっ!」と本気で叫びました。まぁ、もう一つの候補である高千穂温泉に行ったので風呂に入れないことはなかったので良かったです。

 高千穂温泉は快適でした。アピールポイントはいい景色と広い浴槽です。ここでしばらくゆっくりしていると、S班のメンバーが入ってきました。一緒に仲良く(?)というか、まぁたまたまご一緒しただけですが、僕らが先に入ったにもかかわらず、風呂から先に出発したのはあちらの班でした。
 買出しの場所を調べていなかった僕らのCLは、信号待ちで止まっていたS班の後ろについていき同じ場所で買出しをしました。今度は僕らの方が大幅に早く食材の買出しを済ませて出発です。道の駅「高千穂」が今日の宿泊地なので1kmほど走り到着。確か4時半。CLのリアキャリアーのネジがスポスポ抜けて分解してしまいました。えっ!って声に出して言ってました。  晩御飯はキムチラーメンを作りました。初日から美味しいご飯が食べられて文句無し。昨日に続き量がちょっと多く、苦しかったですが、まぁ食べきることはできたのでややツボリくらいですね。
 少し疲れましたが、特に事故などはなかったので良い滑り出しでした。


3月13日

 書いている今は5/3で、そろそろ記憶にあいまいさが出てます。
 この日も2時起床。いや、外は真っ暗でした。とりあえず、飛び起きて恒例のポンピング。火器の置いてあるテントで寝ていた僕と2回生Y先輩がいち早く行動して飯盒を上に乗せました。
 朝ごはんは何食べたかな?ちょっと忘れました。出発はかなりスムーズに行って2時間半で出発できました。

 この日も下りで飛ばしまくるCL。着いていくのがしんどいのでやめてくれ〜。次の日からは忠告の甲斐あって飛ばすことはなくなりましたが、本当に僕は怖かったです。
 ここからは少し閑話休題を。走っているときに月が見えたので 「月は出ているか?」 とか言いながらY先輩と話していました。すると、CLの音楽から「DREAMS」が流れてくるではないですか!!!異常なまでに俺とY先輩のテンションが上がり、一緒にうたいながら走りました。後で聞いた話によると、曲が終わった後のテンションがめっちゃ低く見えたそうです。
 さて、やっぱり寒い中走ってましたが、1時間ほどで本日の最大の難関『飯干(いいぼす)峠』の登りに突入です。この峠の高さは1010mでかなり長い距離がありました。勾配はそこまで大きくないために距離が非常に長かったのです。おかげで、目の前に九十九折(つづらおり)状に連なった道が延々と見えています。先輩方曰く「こういう道では自由ランをしたくない」ということで自由ランは無かったです。理由は、前の人・後ろの人との距離が一目瞭然だからだそうです。ちょっと期待していたんですが・・・まぁ、仕方ないですね。
 3回ぐらいの休憩をはさみつつ、峠に到着。ただでさえ寒いのに、高いせいでなおのこと寒いです。この合宿中、登りがほとんど早朝に集中していたのでこんな目に4日連続で合いました。やめて・・・。

 この後はこの班の見所である「ダート」に突入です。飯干峠から直接分岐している道があり、入り口からあからさまにしんどそうです。しかも走り出してから気づいたのですが、霜がおりています。さらに進んでいくと、枯れた葉っぱや長い草が生えています。酷道が『緑の暴力』ならこちらは『黄土の支配』といったところ。そのままはしばらく下りの道だったので、バランスをとって惰性に任せてゆっくりと進みます。
 しばらく進んだ後に分岐がありました。そしてここからは登り道です。めちゃくちゃ進みにくい・・・。荷が重いのと、エネルギーが雑草に絡みとられるので思うように進みません。しんどいなぁと思っていると、なにやら道の先がおかしい?!
 いつのもののせいかは分かりませんが、倒木です。道が完全にふさがれています。CLが相当萎えていました。
 ┐(´ー`)┌
 ↑こんな顔をしてました。仕方が無いので引き返すことに・・・。僕もしんどいとはいえ期待していたのになぁ〜。
 事件は帰り道におきました。ガンガンとダートを進んで(引き返して)もとの峠に一番乗り!で続々と・・・こない?何故か上回生二人がしばらく引き返してきませんでした。そして寒い中で待つこと10分ほど、Y先輩が自転車を押しながら帰ってきました。メカトラでした。
 僕も詳細はわかりませんが、でっかい木の棒がはさまって、ディレイラーとエンド金具がやられてしまったとか。よくこんなことになるなぁ、ってぐらいグシャグシャにされてました。
 色々相談した結果、Y先輩は離脱することに。それまでは、チェーンを切ってシングルギア化して走らせることになりました。歯飛びすると言う理由でセンター付近のバランスのいいギアが使えず、重いギアのシングルギアにしていました。後で聞くとやはり登り道が相当にしんどかったらしいです。
 飯干峠を越えて、長い長い下り道を降りてからお昼ご飯です。下り道は非常に快適でした。それほど急勾配でないためほとんどブレーキをかける必要が無いため、とても気持ちよかったです。なんといっても寒かったのが気になりますが、それを差し引いてもGood! 食後にだんだんと暖かくなってきました。そして、ここでY先輩は離脱です。自転車屋さんを探しに日向駅に戻ったそうです。

 そしてここからはたった4人の合宿です。しかし、コースの方はほとんど登り道が無く、川沿いに延々と進むだけの道のりでした。椎葉村なのに途中の標識では『椎葉市街』となっていたのを気にしつつひたすら進みます。途中でCLがこの日の買出し場所&風呂を調べていないことが発覚しました。CLは「まぁ大丈夫や□?」と楽観視していたようですが、私としては「おいおい、こんな山の中にそんなに都合よく、そんなん無いぞ?」と・・・。
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 そして、早めの時刻に終着地『椎葉』に到着。さて、周りを見渡してみると本当に何も無いところでした。当たり前です。ここは噂の「日本3大秘境」です。秘境と言っても温泉があるとかではなく、『本当に何も無い』を意味している秘境です!いやぁ、凄い場所です。なんといっても近くの駅まで自転車で半日かかるほどの場所です。周囲は完全に山に囲まれています。買出しのできるスーパー(?)はあっても、こんな場所に風呂屋はありませんでした。
 途方にくれる僕達に救いの手を差し伸べてくれたのは、商工会議所のおじさんでした。なんと自宅(といっても宿舎のようなもの)のお風呂を貸してくださることに。二回生N先輩の必死さが伝わったようです。で、本当に普通のお風呂に入りました。狭かったりといろいろ普通でしたが、文句はありません。というかCLが悪いっ!
 その後、晩御飯の皿うどんを作って食べました。俺が食べたいと言ったのですが、なかなか上手く言ったのでよかったです。野菜をもっと炒めればよかったです。にんじんが硬かった・・・。

 
3月13日

 今日も、2時おき・・・。外は異常なまでに寒く、暗く、静かでした。寒い中でも、すばやく起きてポンピングしなければ朝飯が食えません。またまた、俺が一番でしたっ。
 朝走っている時はなんと、ブレーキが凍結してたし・・・。大阪では考えられないです。路面も凍結していたので、ちょっと怖かったです。日本の大秘境『椎葉』から抜ける道は登りでめちゃくちゃ細く暗いので、前後どちらから車が来ても一旦停車。しかもヘッドランプがめっちゃまぶしいし・・・。この日の朝の走りが一番酷だった気がします。
 走っている時の給水で、ボトルから水を飲もうとしても出てきません。朝汲んだボトルの水も凍結しちゃってました。
 しかし、そろそろ眠いです。合宿は毎日走りまくっていて、睡眠時間も普段より少し短めなので3日目ともなるとしんどいです。不土野峠まで軽く自由ランがあったのですが、ほとんど直前までは僕が勝っていたのですが、最後の最後10mくらいで到着した気でいて、停車したらその隙に熊本への一番乗りを取られてしまいました。峠一番乗りは僕なのに・・・、ちょと悔しかったです。ぬかりました。
 その後は下り道。やっぱり、冬用のグラブがないのでここでもきつく、手がかじかんで・・・。やっぱり地獄です。最初は軽快に下れるゆるい斜面だったのですが、後半はガタガタウネウネの道。手がちょうどかじかんできたところだったので、きつかったです。昼ごはんを食べたダムでは日が照っていて、めちゃくちゃ暖かかったです。ここで、ゆったりとお昼ご飯を食べて、良い景色見て休憩です。
 さて、平地をグングンペーランで走り。あっという間に人吉のふもと。個人的には人吉が九州合宿の最終終着点だったら面白いと思ったのですが、却下されました。まぁ、それはいいとして、人吉市外を通るわけではないので人吉がどんなところなのかは結局分からずじまいでした。そして、この時点でまだ1時過ぎ。次の日の行程が結構きつく、翌日の天気予報が雨・・・。ということで「できる限り進もう!」ということになりました。えびのに向かいます。
 人吉からえびのまでは一山こえていかねばなりません。その途中にあるのが、人吉ループ橋という橋で、名の通りでグルグルと橋が回っています。そして、登り道・・・。もちろん自由ランです。今回も余裕で勝てるかと思っていたのですが、今回は他の一回生が本気で走ってきます。今までが何やってんっていうぐらい、速いです。僕が本気で走っても追いつかない・・・。スタートダッシュが苦手なので、頑張ってくらいつきゴール手前ギリギリで勝てました。ひどいぜ信長。
 そのまま、今度はくだり道。ただその手前のトンネルが長く、少し困っていたのですがトンネル手前まで行ってみると工事中でした。しかし、その時はまだ右側斜線を検査中だけだったので、すんなりと通らせてくれました。ラッキー☆
 そして、えびのループ橋は逆にくだりのループ。下り道でループ橋を通れるととても見晴らしが良いので大好きですが、景色に気をとられてばかりだとこけます。ループ橋はこけると一撃で吹っ飛んでいって、壁に激突したりと本気でヤヴァイです。

 何事もなく下りきり、このあたりで宿にできるような場所を探しました。京町温泉というところなら確実に風呂があるだろうと言うことで、向かいます。線路沿いなので2日目に離脱したY先輩も合流がしやすいですし。後は買出しして、風呂入って、合流して、ご飯食べて寝ました。正直覚えてない・・。 


3月15日

 2時30分におきて、Y先輩と一緒に10秒ポンピング。てか、Y先輩は起きてからの行動が早すぎです。本当に凄い。で、この日の朝ごはんはパスタなので、ご飯とか炊く必要がないです。おかげで手間は単純に言えば、湯を沸かすだけ。その後、僕とY先輩が寝ていたテントがたたまれました。おきてから5,6分ぐらいでたたみだしたので、遅起きのB君ガ起きてくるころには既にたたみ終わりかけ。雨が降る前に全てを終わらせたかったので、この日の2人組みはすっげー早かったです。
 さて、朝のパスタは胃にダメージを与えました。表現しにくいですが、『重い』感じです。みなさんも、大量のパスタを食べると分かりますよ。さてさて、パスタは出来上がりも、食い終わりも早く、起床後たった2時間で出発できました。最終日スタートです。頑張れ。
 まずは平地。平地を走り、陰陽石という石を見に行きました。どんなものかは各自調べてください。調べて後悔するものです。その後は山道。この登り道さえ抜ければあとは下り&平地のみ。山道で自由ランがあったのですが、今回は見事にN先輩に負けてしまいました。のぼりの途中に一度だけ、下り返しがあったのですがその場所でのN先輩のスピードが速いこと速いこと。無理です。同回には勝ちました、というかCLが相当バテテたので大変そうでした。
 雨が降り出しているので、ダート道はもちろんパッチ。とにかく、早く宿に着くことが目標です。トンネルをくぐってあとは下り・・・のはずですが、なかなか下り道にはならず平地が続きます。しかも、道がとても入り組んでいてどうしてもスピードの出しにくい道路だったので、CLがさらにダメージを負っていきます。路面状態もガタガタなので、本当にしんどかったと思います。ちょこちょこ休みつつ『綾の瀬大橋』までず〜〜〜っとペーランで走りました。ここで昼飯をとって再出発といきたかったのですが、飯を食べている時についに雨が本降りに・・・。止めてくれ・・・。
 雨だろうがなんだろうが、宿に向けて出発です。この先はやっとこさ、なめらかな下り道に。そして、下ったところに何故か逆方向に行くM山班がいました。僕たちが昼飯を食べた『綾の瀬大橋』がコースに入っているからということで、律儀に見に行くそうです。頑張れ〜と見送りつつ、宮崎市へと突入。途中からは川沿いの自転車道を使って高速ペーランをして進みますが、結構トラブルがありました。眼鏡の僕は視界が雨で悪く、さらに前の自転車の上げる水しぶきを直撃させないために必死になってコースを選びつつ走ったので、精神的に疲れましたし。B君は一回ちぎれました。やっぱり皆しんどいのは一緒ですね。
 自転車道が途中で何故か途切れている場所もありました。そして、残り5kmというところで奇跡がおきました。なんとCLが段差でパンク。冬の大雨の中立ち尽くす班員と、必死に直すCL。いやぁ〜、笑うしかなかったです。各々がCLのパンク修理中に文句を言いつつ。終わると再出発。
 市街に入ったら、後は合宿宿を探すのみ。そこまで迷うこともなく宿につけました。
 宿に着いた後の話は割愛。最終的には、打ち上げで酔いつぶれて、収容所に放り込まれてました。