2006年 秋合宿アフターツアー 〜酷道418号線〜

十一月六日(月)〜合宿五日目〜

 秋合宿も終わった。前日の飲み会の後遺症も、まぁ眠たいだけ。それはいつものことなので全く気にせず、8時に起床。この時点で寝てる人たちもいたのですが、無視して朝ごはんを食べに一階へ。正直起こすべきだと思いましたが・・・。

 食後すぐに旅館の近くにある、お菓子の御土産物屋さんでとてもおいしい『栗ソフト』を食べにいきました。まったりとして濃厚な栗の味が良かった(と思います)。

 さて、前日からアフターツアーにいくことは分かっていたので一応の準備をしていたこともあり、早々に準備を終えて他のメンバーが準備を終えるのを待っていました。が、他のメンバーは準備の終わった後に『栗ソフト』を食べに行きました。
 その後、昼ごはんや飲み物を買いにコンビニへ行ったのですが、買い物以外に立ち読みでも時間をつぶしました。この二つの出来事のせいで相当時間を消費してしまい、これが後で大変な事故(?)を招いて・・・。

 ともあれ、出発。が、それを嘲笑うかのように雨が降り出しました。しかし、若干士気が下がっただけ。いや、上がった人さえいるほど。このときのアフターツアーのメンバーは今思えばすごいなと思います。
 418号線の入り口まではとても近いので、30分ほどで到着。そこから、しばらくは「この先行き止まり」とか「戻ってください」のような文面の標識が続きますが・・・無視。いや、むしろ楽しんで撮影しているぐらい。なんて外道の集団なんだろう(笑)。

 そしてついにアスファルトのはがれた道へと突入。入り口は封鎖されていましたが、しっかりと固定されていなかったので皆で動かし、乗り越し、元に戻してから、いざ酷道へと乗り出しました。

危険表示1 危険表示2 危険表示3 危険表示4 危険表示5
通行止め1 通行止め2 通行止め3

 「ここはいったいどこだというんだ?」未来へとタイムスリップした一同を待ち受けていたのは、人間ではなく植物が支配する世界だった。「いったいこの世界には何が起こったというんだぁ〜〜〜〜〜!!!」

 こんな仮想の話もしつつ進みました。いや、本当にそう思った瞬間もありました。
 道の様子はもう悲惨そのもの。その全ての元凶が・・植物!ここから先は植物が支配する世界です。さらに、先ほどの雨がひどさに拍車をかける。おかげで酷道の楽しみがいがあったというもの!
 路面は一度舗装されたものがほとんどはがされてしまった後で、自分が走る道が全く分からない状態。大小さまざまな石が転がっていて、特に小さいものに気づくのは上に乗り上げからしか無理です。大きい石でも注意深く見ておかなければうっかり踏んでしまい、僕みたいに前後輪同時パンクしてしまいますよ。こんなことやってしまいました・・・。
石の道
 横から飛び出す植物の蔦もうっとうしく、先頭を走っているときには抵抗力が半端無いッ!後ろを走っていると、先頭の人が切り開いた道があるので、だいぶ走りやすいです。その鎖は歴然でした。また、プーリーやシュプロケにも絡まるからもう大変でした。こぐ力がしっかりとタイヤにつたわらなくてもどかしかったです。
 走ってる前が見えないことのもう一つ怖い点はカーブのポイント。ガードレールが無いカーブもあるので、うっかりしていると落ちそうになります。前も横も常に神経張り続けて走る。まさに酷道!

 ところで、道の途中に廃車が何台かあったんですが、これに乗ってきた人たちはどうやって帰ったんでしょうか?わざわざ、ここに捨てに来て徒歩で帰ったのでしょうか?そこまでして廃車費用を払いたくないってのもおかしな話ですよね?しかも、入り口付近というわけでもなく、本当によく分かりません。
植物の道 ガードレールはありません

 そんな植物王国にも唯一の休憩スポットがありまして、それは橋の上です。

聖地
 この領域だけはまだ植物に侵食されていませんでした。しかし、小さな雑草が徐々に徐々にむしばんでいつかはここも安全地帯ではなくなっているかもしれません。

 とりあえず、進むしかないので進む。そうすると、このツアーの見所、日本一(?)ミステリアスな橋が現れました。しかしこの橋へ行くための分岐がまた、メチャクチャ分かりにくいのなんのって。(誰も通らない)道路の真ん中に自転車を放置して、橋までは徒歩で植物を踏み分けて、5分で到着。誰が使うのかも分からないけれど、近くで見るととりあえず立派。山の緑の中に突如と現れる赤い橋。なんのために税金使って作ったのかも分かりませんが、とりあえず橋の上で記念撮影&昼食です。

立派ですね〜 下は少し怖い
 さて、補給した後にテンションもあがり再出発。この酷道は行けば行くほど少しずつ草が減っていったので、最後の方は比較的ぐんぐん進めました。真ん中の方はアスファルトも残ってましたし、ここからは時間を取り戻すために猛スパート!と思いきや、なんとCLであるnasa104先輩のディレイラーがぶっ壊れて、プーリーがプランプランしてました。このままでは進めないので、修理を繰り返しましたが、やっぱりしっかりは動けない。トンネルの前で立ち往生です。
お先真っ暗
 「手押しで進んでタクシーを呼ぼう」とか「先に誰かが行って助けを呼ぼう」とか、色々な案が出ましたが最終的にはなんと、パッキングロープをつかって牽引。パワフルな3回生I先輩が自分の自転車とnasa104先輩を結んで、後は引っ張る引っ張る!どう見ても大変そうなのに何故かハイテンション。本当にすごかったです。
 ちなみにあとで、学内を牽引して走ったんですが、平地は余裕です。多分チャリ部の人全員可能ですが、問題は上り坂。こればかりはとても大変でしたが、I先輩は3km分くらい登ってたと思います。後で聞くとかなり無理していたみたいです。やっぱり先輩って偉大だと思いました。

パッキングロープ牽引  長く・暗く・怖いトンネルも抜けて走り、ついに普通の国道へと合流。
立派ですね〜
 この時はとても嬉しかった。しかし、既に日が沈みかけていたので休憩もそこそこに出発。暗くなった後ということもあり、駅の近くで道がわからず立ち往生したりもしましたがなんとか、全員無事に到着。

 そして、ついたとたんに雨が降り出しました。なんと運のいい話でしょう。ぎりぎりセーフで駅舎の中に入り輪行しました。無人駅だったから許してもらえたようなものですw
 電車と電車の出発時間差が長いということもあり、急いで輪行したんですが、僕はかなり中途半端な輪行でした・・・。無理やり電車の中に荷物を投げ込み、車内で再輪行しました。情けない姿を乗客の人に白い眼で見られました。

 岐阜駅まで約1時間ほど。やさしい車掌さんに発券してもらったり、寝たりとしているとあっという間に到着。とりあえず、ホームに荷物のほとんどを放置して(ォィ)、晩御飯を食べに駅を出ました。この時既に8時過ぎ。で、まったりと晩御飯を食べて、ホームに戻ると9時過ぎ。次の電車は何時かな・・・と駅員さんに帰りの電車の時間を見てもらうと・・・。あれっ?帰れない?

 YES!YES!帰れませんよ。なんと頑張っても京都までしか電車が無いといわれてしまいました(実は大阪まではありましたが・・・)。どうしよう?どうしようもない!とりあえず、色々相談はしましたが各々が各々の手段でその日の夜を過ごすことに。僕はもう一人の一回生I君(結構出てくるよねw)の家に泊めてもらうことに。彼の家は京都市長岡京市なので帰宅可だったので本当に助かりました。ありがとう!本当に。
 他の方々はというと、新幹線を使って大阪に一足早く着き環状線に乗る2回生S先輩。弟に車で迎えに来てもらったnasa104先輩。そして、野宿の3回生I先輩。もうギリギリすぎです。朝の時間ロスが何ともかなり痛いところで響きましたね(笑)。