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ジュニア


2000年5月3日、玄関を開けると、こちらに向かってヨタヨタと歩いてくる小さな生きものが!
「なにこれ?」驚く私に、弟は「犬だよ!」
「それは見ればわかるよ!」戸惑う私に、弟は言いました。
「ジュニアだよ!」

ふらりと入ったペットショップで、一目ぼれして連れて帰ってきたそうです。
その仔犬のぶっとい前足が、何を意味するのか気付くこともなく…

うちに来たその夜、ソファですやすやと眠るジュニアを、家族みんなで見守っておりました。
すると、寝ぼけているのか、口をもぐもぐさせながら、前足で何かを押しています。
母が涙目になって言いました。
「もしかして、お乳を飲んでるつもりなんじゃないの!?」

人間の都合で繁殖され
人間の都合で母犬から離され
人間の都合で売買され
人間の都合でうちに来たのだと、気がつきました。

「うんと可愛がって、幸せな毎日を過ごせるようにしようね。」
当たり前だけど、そんな決意をしたのでした。

ジュニアは、大きな病気をすることもなく、元気にすくすくと成長しました。
それはもう、すくすくすくすくすくすくと…!
9ヶ月の時点で、体重はすでに18キロ。
本当にビーグルなのか!?
『もしかして、ラブラドールレトリバーだったりして。』
大きな犬が好きな私は、ひそかに期待していました。

「いったいどこまで大きくなるんだろう?」
何でも知りたがる母は、血統書に記載されているブリーダーさんの名前を頼りに、
電話番号を調べ、問い合わせました。
山形在住のブリーダーさんは、大変のん気な方でした。
「うちにはねー、大きいのも小さいのもいっぱいいるからねー、わかんないねー。」
まあ、そろそろ成長も止まる頃でしょうという、ありがたいお言葉をいただいて、
母は電話を切ったのでした。

そうです。
あのぶっとい前足は、ジュニアが大きいサイズの犬に成長する事を意味していたのでした。
成犬になった彼の体重は20キロ。
『骨太』という言葉がピッタリです。
散歩をすれば、「ビーグル…ですよねぇ?」と、いつも疑問形。
「あら!ラブラドールの仔犬!かわいい〜♪」という声も聞かれます。

弟はビーグル犬が欲しくて、私は大きな犬が欲しかった。
見事にきょうだいの望みを兼ね備えたジュニア。
おじい顔だけど、かわいくて面白いんです。




うちに来た日。

たくましすぎる前足。





生後3ヶ月。
前足の太さはそのまま。





1歳のお誕生日。
ケーキの箱をゲット。

貫禄の20キロ。