
暮らしの歳時記(107)
いがぐりで短い秋を楽しむ。
今年の長かった夏の異常気象も過ぎたと思ったらあっという間に秋風が吹き、冬間近です。一年365日、夏が長ければ秋が短いのも仕方ありません。気候温暖化の影響でしょうか、日本ならではの四季がはっきりした春夏秋冬
のバランスが崩れつつあるような気がします。秋は実りの秋、人間も植物も夏を何とか乗り切り待ちに待った収穫の季節です。おいしい果物の季節でもあります。梨、栗、ぶどう、柿等々好みも人それぞれです。家庭菜園で気の短い人向きの果樹は栗でしょうね。昨年のことです。ホームセンターで栗の苗木を3本ほど購入したおばさんに声をかけました。栗って、植えてからいつごろから収穫できるんですか、と。おばさん、「来年から」とブスッと一言。あまりの素っ気無さに店員さんがフォローしました、栗って早いんですよね、と。なにか気の障るような事を言ったかなと思ったのですが顔を見て納得しました。それ以来、栗というとあのおばさんの顔が目に浮かびます。おいしい秋の味覚、といっても栗は食べるのが大変ですので避けてしまいます。栗ご飯は茹で栗で済ませます。でも、秋の実りでお飾りでテーブルに置いておきたいのがいがぐりです。虫が潜んでいなければ、はじけた秋を長期間楽しめます。今年、栗の木があるご近所からたくさんの栗といがぐりを一つ頂きました。いがぐり、頂いた当初、殻も緑で栗の実がちょっぴり見えるだけだったのですが殻が開き、いい具合のお飾りになりました。あっという間の秋でしたが確かに秋が通り過ぎたんだと納得できるいがぐりのお飾り、初冬までぽつんとテーブルに置き、過ぎ行く季節を記憶に留める私なりの一つの楽しみ方です。朝晩の冷え込みが厳しさを増し、栗の木のない我が家の家庭菜園では迫り来る冬になんとか適応しようと野菜たちも頑張っている伊豆高原での四季折々の日々です。
2010/11/14記
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