電話でのご予約・お問い合わせはTEL.023-645-9952
〒990-0829 山形県山形市五日町7-13
長距離走は5000m〜マラソンまでをいい、長い距離を効率よく速く走る必要があり、そのためには平衡感覚が大切である。筋力を発揮するのは一瞬で、あとはどれだけリラックスできるかが大切になる。その為には体幹トレーニングをしてバランス感覚を鍛える必要がある。
最近の研究により踵をつかない爪先走りの方が、腱反射を多く使うので、踵をつく走りよりエネルギーも酸素も消費しない。また、身体にかかる負担も2/3で済むことがわかった。そこで市民ランナーも爪先走りにするためにトレーニングを工夫する必要がある。
市民ランナーと実業団選手の一番の違いは、端的にいうと股関節伸展筋の主働筋である大臀筋をメインに使っているか、サブの伸展筋のハムストリングスをメインに使っているかの違いがある。大臀筋をメインに使う実業団選手は大臀筋が発達している。ハムストリングスをメインに使う市民ランナーはハムストリングスは発達しているが、大臀筋が弱い。大臀筋をメインに使う方法としてHip flexors trainingを取り入れ、腸腰筋の伸張反射を上手く使えるようにする。
跳躍選手や短距離選手などが行うプライオメトリクスという60cmの高さのBoxから膝を伸ばして、床に着地して箱の上にまた戻るというtrainingがある。市民ランナーの場合は、ロード走の時、赤信号待ちの折り、つま先ジャンプを繰り返せば、りっぱなクライオメトリクスになる。 |
また、実業団選手は足首が膝を通過する腰の下で脚がきれいに回転する走りをしているが、市民ランナーは脚を引きずる走りをしがちなので、ラダ―やミニハードルtraining、足首を膝の脇で止めるtrainingをすれば、誰でも脚が回転する走りに変わる。
高岡選手は10000m(2001年),マラソンの日本記録(2002年)を作った。長身の高岡選手はストライドが非常に広い。また、バネの効いた走りをして、エネルギー効率がよいようだ。記録はストライドと最も相関関係があるそうだから、いかにストライドを広げたランニングフォームにできるかが、鍵になると思われる。クロカンの下りでストライドを広げた走りをしたり、ドリルにバウンデングを取り入れる必要があると思う。
レースペースより速いペースで強度の高いトレーニングをして、ミトコンドリアを増やす。 マラソンの壁といわれる35`からの走りを強くするためには、脂肪分解能力を高めることが鍵の様な気がする。つまり、日頃から、スポーツドリンクなどの糖分を含む飲料水は避けて、水や麦茶などの水分だけで40キロを走るとか空腹時の朝練で強度の高い練習を行い、低血糖状態で脂肪を分解してグリセロールやケトン体にして走るエネルギーに変えて走れるようになる事がポイントではないかと思う。 |
スピードを作り出すポイントは、ひざ下を振り出した時、つま先をあげるとスピードを生み出すと言われている。その為には、ミニハードルをやったり、坂道ダッシュをやるといいと思う。 |
最近の空前のランニングブームで700万人ともいわれている市民ランナーが走っている。走りはじめたランナーの7割が、2年以内に傷害が原因でやめている。毎日7km上走っているランナーが傷害を起こしやすいと言われている。週に3日ぐらい5km以下のランニングに減らせば、傷害は防げる。傷害を防ぐためにも、ストレッチをきちんとやって、全身のバランスを整える体幹トレーニングをやり、練習量の足りない所は自転車や水泳で補えばいいでしょう。
以上の理論を考慮してトレーニングを組み立てて行けばよいと思う。また、私が今までケアした選手で一番優秀だった選手はこどもの先輩でハーフマラソンで世界記録を作り、北京オリンピックで優勝した選手です。彼の身体をケアしてみて、日本人と何が違うかといえば、足裏の筋肉が発達して土踏まずがないぐらい肉厚な足をしている。つまり、マラソンを走っても足アーチが崩れない足だということです。足アーチが崩れないと上体に捻じれが生じないのでランニングに必要な筋肉が捻じれないので42.195km収縮と弛緩を繰り返せるということが想像できます。
30`走や40`走を3分に近いペースで走れるのに本番で結果を出せない選手はこの足アーチが崩れて、ランニングに必要な筋肉が捻じれて、うまく42.195km収縮と弛緩が出来なくて、後半失速するのではないかと思っています。
足が薄くて足アーチが崩れやすい選手は、日頃、半跏趺坐stretchをしてタオルギャザーや足のグーを毎日10〜100回やって、足底筋を強化すべきだと思います。
〒990-0829
山形県山形市五日町7-13
TEL 023-645-9952