12月3日 参加人数6人

本日の犬はガーディー・ハチ・かんたろう・チーズ
チーズは今年期待のカタフーラのF1である
(しかし残念なことにこの数日後、原因不明で犬舎でなくなっていた)


今日は先日、猪がいるかもしれないとして登ってみて、すぐに鹿に掛かり逃げられてしまった山に
「今度こそは猪を探すぞ!」
ということで再度チャレンジすることになった。

平日の出発時間は私たち親子が朝、遅いこともあり8時30分の出発となった。
この山は比較的家に近いため、各人の配置を決め登り始める頃は9時を過ぎたくらいであったと思う。

今年は去年に比べると猪に出会うチャンスがあり、
その中で比較的、猪に良い親犬2匹の組み合わせでのチャレンジである。
またチーズは猪に良いとして徹さんにもらってもらったので、
今年こそは良くなるであろうと期待の1匹である。
昨年の終盤から今年の初めまで山に連れて行ってみるが捜索に行かず
他の犬が鳴いても一緒に行かないことが多く、捜索犬・鳴き犬としての期待は下がるばかりであった。
しかしこの犬の基本は猪に対しての格闘犬としてもらったので
今回のように猪狙いに行くときは期待と不安が入り混じるのだ。
何で不安かというと延さんはもう諦めかけていて、
山に猟目的で連れて行くこと自体を嫌がるようになってしまったためである。
何かの縁でせっかく来た犬だから何か良いところを見つけ、
それに合った猟をするときに連れて行けば良いのだから、
猪での格闘する感じをみておきたいのである。

犬に発信機つきの首輪をつけ、山に登り始める。
前回、鹿のかかったところにかかるとチーズ以外の3匹の犬はいなくなり
暫くして泣き出し始めた。

「今回も同じところで鳴き始めた。また鹿かな?」
と思っていると鳴きは止まり、そのうち犬は戻ってきた。
どうもカモシカだったみたいだ。

犬は全て戻ってきたのでそのことを無線で連絡をし、
再び予定の場所を目指して登っていく。

目的の場所へはまっすぐ登っていくこともできるのだが
今回は前回の鹿騒ぎで若干奥に引いた可能性があると思い
1つ奥目の尾根を登りことにした。
最初のうちは雪がないので足跡はわからず、食み跡もとくには見当たらなかった。

尾根に取り付くために奥に横払いにコースを取る。
尾根までは犬の反応も悪く、見える範囲をふらふらしている感じに見える。
尾根に出てからガーディーが見えなくなり、暫くすると泣き出した。
鳴きの感じからするとカモシカではなさそうで鳴き自体長い。

「今回は期待できるな」と思い無線を入れる。
しかし、ハチ、かんたろう、チーズは相変わらず見える位置にいる。
親犬のハチは奥側の沢と尾根の間を探し始めたみたいで臭いはかいでいるみたいだった。
かんたろうはそれについていくという感じ。
チーズは私の足元だ。

「ほかの犬にはガーディーの声は聞こえないのかな?」なんて思いつつ
様子をうかがっているとガーディーの無線が入らなくなってしまった。

「これは鹿だな」
と決め付けハチと他の2匹引きをつれて登ることにした。

「ガーディーはたぶん川まで鹿を落とすから、ハチで跡は勝負だな」
あとは”とやまち”の人に任すだけである。

ガーディーの無線を取りながらハチの様子を見ながら登っていくと、
雪のあるところで鹿の足跡が数匹分合った。

あとなんとなく大きめの足つぼ「猪かなぁ?」
という感じのものがあった。

「まあ足跡の感じからするとそのうち鹿に犬が掛かるだろう。今日は猪はなしだな」
と思っていると、ガーディーの無線が強く入ってくるようになった。
「鹿を止めた」という無線は入ってこない。
「おかしいな?鹿なら川までは行くだろうし、カモシカならもっと早く戻ってくるはずである。

確認すると「犬の鳴きは川寸前まで来たが鹿は出てこなかった」とのこと。

ガーディーが戻ってくるならと、登るのを一時やめガーディーを待つことにした。

待つ間は雪の中だったので雪の上にでている倒木の上で待っていた。
なぜわざわざ木の上を選んだかというと
今日は猪ねらいということで防水地下足袋をはいている。
この防水地下足袋というものは保温作用はなく雪があるとかなり足が冷たい。
通常雪が降ってからは鹿の場合はスパイク長靴を履いて山に登るのだが
今回は猪がいるだろうと決め付けて登っているので
防水地下足袋をわざわざ選んではいてきたのだ。

無線が入ってくるようになってから5分くらい待っただろうか。
今まで登ってきた方のしたからガーディーは登ってきた。
「んー、何だったのだろう?」
足の冷たさには参ったが、気を取り直してもうひと登りだ。

鹿の足跡をつめながら登っていく。
詰めて行くといっても足跡はほとんど一直線に尾根沿いに登っていく。
あとは犬の反応待ちの状態だ。

登っていく間にガーディー、ハチが見えなくなった。
鳴きは聞こえてこないが足跡があった以上
そのうち鳴き始めるだろうと思いそのまま登っていくと
かんたろうの変な鳴き声が聞こえ、その声のほうにチーズも走っていく。
走っていった方から「ブッブッ」という猪の声が聞こえた。
走っていった方をのぞくと猪の吹き跡が一面に広がっている。

「猪だ!」

声のしたほうに私も走る。
走りながら鉄砲の弾のスラグ弾を腰から取り出し薬室に入れる。
弾倉には9粒を2発いれ急ぐ。

なんと言っても若い犬2匹である。
まともに猪に対峙したことはかんたろうが1.2回だ!
バカにして猪が逃げないことを祈りつつ
尾根からくぼ地に入り足を取られながらも下手の尾根を目指して走る。
すると、かんたろうが私と同じ高さあたりから尾根沿いに上に走っていくのが見えた。
「怖くて逃げたか?」
親犬がいないときに猪に合うなんてのはかんたろうにとってははじめてのことである。
「逃げても仕方ないな・・・、残念!」
と思いつつも覗きにだけは行ってみることにすると

茶色い動くものが一面に広がっているではないか!
そう、一面に広がっているという言葉がほんと似合っているのだ。
山の地形上見える範囲が狭いこともあるが
グヨグヨ、ゴヨゴヨ頭をこちらに向けながら小さく動いている。

「何が起こったんだ・・・?」

「猪だよな・・・」

「先頭のやつはでかいな・・・」

「何頭いるだろうか・・・?」

「どうする・・・」

「どうしよう・・・」

頭の中がパニックになった。

ふと周りを見ると、かんたろうもチーズもいない。

まして親犬のガーディー、ハチもいない。

「ガーディーとハチはともかく、かんたろうとチーズはどこに行った?」

「あれ!噛みに行って逆にやられてあの中か?」

「たすけなくては!」

先頭の大きい猪に向けてスラグ弾を1発!

「当たったのか?」

判らない!

何頭もいるので倒れていても次の猪がいてわからないのだ。

そうなると撃っても当たっているかわからない状況下で
パニックになった頭は状況判断がうまく出来ないでいた。
とりあえずあと2発ある。

「何とかしないと・・・」

猪の頭は全て私のほうを向いている。
いつ襲ってくるかわからない状況だ。
しかし、運の良いことに私のほうが山の上にいて、
周りには何とか身を隠せそうな木がある。

狙いをつけながら銃を構えていると猪は右手へ塊のまま移動していく。
私も慎重に移動、銃を構えなおす。

猪の塊の先頭に向かって9粒1発!2発!
狙ってるような狙っていないような感じである

やっぱり当たっているのかはっきりしない。

銃に弾を入れていると猪の塊は崩れ始め
1匹、2匹と逃げ出し始めた。

2匹目に1発

中くらいの大きさの猪だ!

弾は猪の後ろに着弾したようで木の葉が飛び散った。
さらに猪は全体が右手に移動していく。
そのうちに今度はうりん坊を少し大きくした猪が2匹飛び出す。

1発.!

やはり猪の後ろに着弾!

「相変わらず下手だなぁ、動いているいるものには当たらないや」
と思いつつ弾をいれる。

また同じサイズのものが2匹。

後ろの猪を狙い1発2発。

今度は当たった!

谷に向かって転がり落ちていく。

「何とか1匹は獲ったな!」
と思っていると今度は上方に向かって逃げる。
狙いをつけるが弾が入っていなく、
入れなおしているうちには見えなくなってしまった。

他の猪は判らなくなってしまった。

とりあえずは1匹だけは確実に止まった。
「探しに行くか!あれだけいたのに1匹か・・・。へたくそ!」
なんて自分を責めつつ、さあ探すかと下り始めたら、鳴きが聞こえてきた。
左手から鳴きは上方に行き立て込み始めた!
先ほ横払いに移動したところよりも少し上だ!

鳴きからしてガーディーとハチの2匹で立て込んでいるようだ。
「急がなくては!」

銃にスラグ弾をいれながら登る。
立て込んでいる場所はすぐに特定でき、中くらいサイズの猪を立て込んでいる。
犬の背後まで上り銃を構えてみるが犬が猪と私の間にいて撃てない。
犬は登ってくるときに私のほうをみて主人が来たことを確認している。
構えているところもみているので「まだかな?」と思っているだろう。
もぎれても撃てるように狙いはつけながら回り込む。
ガーディーがしきりにこちらをみる。
真横に回りこんだところで構えると今度は猪がこちらを見る!
「逃げるか?
襲ってくるのか?」
回り込んだ場所は隠れるものがない。
犬が猪の背後にいないことを確認し急いで発射!
その場で倒れこんだ。
犬にしばらく噛ませ離す。

無線で延さんに連絡!

40〜50kgに猪1匹とうりん坊のちょっと大きいやつが1匹止まった事を連絡する。
この2匹なら2人いれば下まで運べそうだ。
4・50kgの猪を引っ張り先ほど大群の居た横の尾根に引っ張っていき犬もつないで置く。

今度は先ほどの落ちていった猪の捜索だ。
下のほうでは今度は重さんが違う場所に犬を掛けてくれるらしい。

一息入れ、まず大群がいたところで最初の1.2.3発目の猪を探すがいない。
心のどこかではつぶれていることを信じていたのだがいなかった。
2.3回往復してみたがいなかった。
「おかしい1発目は確実に先頭の猪を狙ったのに・・」
しょうがないので2・30kgの猪が落ちていったところを上で確認し下に廻る。
ここでチーズを発見!丸くなって寝ていた。
「何をしていたんだろう?」
下に行くとどこかよくはわからないので下手下手へ進み沢窪があったので
今度は沢窪を登る。20m位登ったら黒いものが見えた。

「ん・・・、いたけど・・・」

近づいてみると60kgはありそうである。
20kgの猪ではなく違う猪を見つけたのだ。

そうなると2人ではきつそうだ。
もう1人は必要だ。

武田さんに連絡し登ってきて欲しいことを告げる。

そろそろ延さんが登ってきそうだと思い、1匹目の猪の元に戻る。
かんたろうを発見!
ふらふら走り回っている。
すると
先ほど下手にとったところよりも上方を横切るとちょっとしたに黒いのもがある。
くろの中に赤いところが見える。


「あれ!猪か?」

延さんが来たら見に行くことにして戻る。

しばらくすると延さんが到着。

もう1匹いそうだということを言うと今度は重さんが犬を掛けるのをやめて
みんなで登ってきてもらうことにする。

始さんに延さんが正確な場所を伝えた。
私がいっった場所ではちょっと判らず延さんは大回りしたらしい。
説明を横で聞いているとわかりやすい場所らしく
始さんはすぐにわかったみたいだ。

「さすがベテラン!」
と思いつつ
先ほどの黒い猪みたいものを確認しにいく。
ちょっと迷ったが黒いものの場所に行こうとすると
途中の大木の倒木に20kgくらいの猪が引っかかっていた。
そして、その猪を引きずりながら黒い大きなもののところに行くと
やっぱり猪だった。

これはでかい!
本当にでかい!
80〜90kgくらいか。
しかもメスだ!

最初の3発で2匹は撃っていたみたいだ。
少しもだえながら落ちていって途中死んだみたいだ。
「おかしい当たらないはずがない」
と思っていた私にとってはほっとした瞬間である。
しかし全部で4匹。
「運び出すのが大変そうだな・・・」

60くらいの猪の下に行き延さんと運び3匹をまとめる。
弁当を食べ、内臓を取り出す。

そのうち、始さん、武田さん到着。
しばらくしてしげさん到着。

春サンはかなり遅れているらしい。

どうやって持っていくか話していると武田さんが皮ごと輪切りにして背負っていこうとのこと。

大きい2匹を輪切りにしてうりん坊と立て込んで獲った猪をそのままで持っていくことにした。
みんな息を切らせ汗だらだら。
何とか持っていき解体。

あまりに珍しいことだったので写真にとってみました。

左から内臓抜き45キロ・80キロ・60キロ・20キロでした


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