『喜びの朝を迎えて』 (169)2018,5

坂内宗男

 泣きながら夜を過ごす人にも、喜びの歌と共に朝を迎えさせてくださる。(詩篇30篇6節、新共同訳)
●この2月韓国・ピョンチャン(平昌)オリンピックに朝鮮共和国(以下朝鮮)の選手一部参加を契機に一気に宥和ム−ドは高まり、4月27日南北首脳会談が実現、南北「完全な非核化目標」が板門店宣言として出、世界を驚かした。更に6月始め迄に開催予定の米朝首脳会談による完全非核化への雪融けとして、人心を感動させた。金大中→盧武?に次ぐ3度目の革新政権文在寅大統領による朝鮮首脳との会談により世の中がどう変わるか、世界平和へのラスト・チャンスともいうべき好機といえよう。
●他方マスコミ・日本政府を見ると、正義は我に在りの姿勢で、変わらぬ経済的圧力に徹するのが唯一の解決の道かのように考えている主体性なき無策には憤りすら覚えるのだ。大体2002年の小泉首相訪朝(安倍晋三副幹事長も随行)による日朝首脳会談で拉致被害者一時帰国の約束を反故(ほご)にしたのは日本側ではないか。そもそも1945年朝鮮半島解放時における南北分断の元凶が36年統治した日本植民地支配者の対応失策に基づくことを誰が自覚して来ているだろうか。また戦後今日まで国交断絶した責が米国の朝鮮敵視政策に追随したわが国側にあるのではないのか。
●今もって隣国韓国・朝鮮や中国とぎくしゃくした関係に在るのは、ひとえにわが国の侵略という加害行為を謝罪出来ず、戦後補償問題として益々こじれて行く原因に正面から対峙できない国民性にある。
●今こそ平和憲法を生かし、日米軍事同盟を解消し、米国含む環太平洋友好条約を締結致し、隣国を友人として迎える謙虚さこそ喜びの朝を迎えるわが国の在り方ではないのか。
東中野聖書集会(検索可)13イザヤ30:27~33、27日マタイ18:1〜5
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