レンコン通信No95

平和と基本的人権を守ろう仲間たちの連絡会(略称 へいき連)

No95              webへいき連              2023年 3月11日

レンコン通信№95

2023年 3月 7日  作 ユウキ コウユウ

新しい戦前・「68」・矛と盾 

 にわかに「戦前」が新聞・雑誌やSNSをにぎわしています。テレビ番組で「来年はどんな年に?」との問いかけに、タモリ氏が 「新しい戦前」と発言したことから注目されたようです。
 「新しい戦前」「令和の戦前」「戦前回帰」・・・あたらずと雖も遠からじ。雑誌・新聞・SNS、あちらこちらからレンコン・ネタ を拾ってみました。

◆ 令和の戦前

安倍首相記者会見の写真  戦後、元号は法律で定められていませんでした。1979年の「元号法制化」は、日本会議と統一教会の奇妙な共闘の後押しで成立し ました。 
 法制化後の元号は、「昭和」「平成」「令和」と続くのですが、はじめて「国書」典拠のとなったのが「令和」です。安倍晋三が「戦 後レジュームからの脱却」と誇らしげに語ったことは記憶に新しいです。

◆ 奇妙な数字「68」の巡り合わせ

奇妙な数字の巡り合わせ  第一次世界大戦の開戦日は、1914年7月28日・19+14+7+28=68。第二次世界大戦は、1939年9月1日、19+39+ 9+1=68。ウクライナ侵攻は、2022年2月24日、20+22+2+24=68。「数字から終わりの見えぬ戦況へ不安が募る」(朝 日新聞2月24日素粒子)
 何と奇妙な数字「68」です。プーチンのウクライナ侵略を第三次世界大戦の引き金にしてはなりません。

◆ 軍事(防衛)財源確保 歴史に学ばず

 消費税と値上げを受け、消費者の「節約志向」と「物価志向」の2つが同時に高まった。「とかく安いものを買うのでなく、好き なも防衛費の増額は、「聞く耳を持つ」政治家に対し、自称右翼軍国主義者安倍の亡霊とお友達から戦前・戦中の軍部の如くの圧力があ ったかも。
  87年前、高橋是清蔵相が財政規律の回復と軍事費抑制に踏み出すも、軍部の反乱2.26事件に斃れ、一気に戦争突き進んだ歴史があ りました。
 戦後、歴代政権は国防費の財源として国債を充てることは、戦前の反省を踏まえて「禁じ手」としていました。この「禁じ手」を取り 払うと防衛費の増額に歯止めが利かなくなるのを知りつつ、岸田文雄はこれを反故にしました。平和で安心できる日常生活は、ある日突 然きな臭くさくなり、流行りは迷彩服かもしれません。
為政者達に問います、「歴史に何を学び現下の課題にどう向き合うか」と。

◆ 「矛と盾」日米軍事一体化は“令和の戦前”を生むだけ

 80年前は「鬼畜米英」でしたが、昨今は「鬼畜中国ロシア北朝鮮」。米国とは「友好と従属」で、抑止力を高め、敵基地攻撃能 力までレベルアップを目指しています。「真珠湾攻撃と発想は同根で、令和の現代に再現かよ!」と思ってしまいます。
国富流失日本は途上国に....  日米安全保障協議委員会で、日本の「敵基地攻撃能力」について「米国との緊密な連携の下で、日本の反撃能力の効果的な運用に向け て日米間の協力を深化させる」とあります。台湾有事の際、敵基地攻撃能力を保有し矛の役割をも担う沖縄・南西諸島は、当然にもミサ イル攻撃の的・戦場になります。「盾と矛」の役割分担を見直したとしても、戦争遂行体制強化にほかなりません、
 「矛と盾」どう弁明しても、憲法9条と“矛盾”することは明らかです。

 戦争を知る者が引退するか世を去った時に次の戦争が始まる例は少なくない』(中井久夫 折々のことば2月4日)
 「新しい戦前」の姿は日本国中に蔓延し大きくなっています。無関心はいけません。今こそ、「戦争を知るもの」そして元祖「戦争を 知らない子供たち」が声を上げなくてはなりません。