ハタックの
おバカでスタートレックなロスの旅

第3日(2001年12月28日)続き

ヴァスケス・ロックス公園を後にし、元来た方向へもどる。サンタ・クラリタで14号線を下り、左に折れ、山の中に入る。やがてPlacerita峡谷公園があるが、その辺りにゴールデン・オーク農場(別名ディズニー農場)があるはずだ。ここはDS9第1話「聖なる神殿の謎(前編)」でシスコとジェイクが釣をしているシーンが撮影された所だ。しかし、それらしき表示が見当たらない。運転手さんが車を止め、道端にいた男の人に聞く。どうやらすでに通り過ぎたようだ。引き返す。スピードを落とし、左右を丹念に見ていくと、やがてゴールデン・オーク農場の入口を発見した。確かに表示はあるものの道から少し中に入っており、あまり目立たず、うっかり見落としても仕方ない感じだ。
門を入ると、すぐに道端に「Keep Out」という表示があった。これは駄目だなと思ったが、タクシーは前に進む。左手には広場があり、何やら屋外セットらしき家を建築中であった。さらに、牛や馬も見え、撮影地であるとともにその名の通り牧場として現在も使われていることを確認する。タクシーは事務所の前まで入り、そこにいた男の人に運転手さんが見学させてもらえないかと交渉してくれる。しかし、ここはプライベートだからと断わられた。仕方ない。せめてシスコとジェイクの釣のシーンの池だけは見たかったが諦めるしかない。農場を後にする。

14号線にもどり、再びロスの中心部の方向へ引き返す。5号線に入り、SanFernando辺りでハイウェイ(5号線)を下り、一般道を南下。しばらく進んで、Van NuysにあるSepulvedaダム・レクリエーション・エリアに着く。ティルマン下水処理プラントはすぐにわかった。宇宙艦隊本部&アカデミーの庭のシーンのロケ地だ。入口にガードマンがいる。運転手さんが見学させてくれと頼むと、駄目だと言われる。金曜日は休園日とのことだ(本日は金曜日)。明日は開いているので、朝電話で予約を入れて午後から来てくれと言う。ということで、明日また来ることにして、ティルマン下水処理プラントを後にする。

次は、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに向かう。
ハイウェイ405号線に上がり、南に少し行くと左手にSepulvedaダムが見える。101号線に入りしばらく進んで、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに到着する。時刻は午後2時半頃だ。ここで、タクシーを降りる。今日一日で約 280ドル(約 39,000円)かかった。運転手のおじさんが携帯の電話番号を教えてくれる。どうやら明日も付き合ってくれるらしい。
入口ではセキュリティ・チェックを行っていた。空港のセキュリティ・チェックにあるようなゲイト(金属物を身につけていると音がなるやつ)とテーブルが並び、係員が一人一人の荷物の中身をチェックしていた。やはり同時多発テロ事件の影響だろう。
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに来たのはもちろん、ジュラシック・パークやバック・トゥ・ザ・フューチャーのライドに乗るためでも(後者は大阪で経験済み。今回も乗ったが・・・(^^;)、ターミネーター2:3Dを見るためでもなく(見たが・・・(^^;)、屋外セットが見学できるスタジオ・ツアーに参加するためである。ここでは、VOY第86-87話「史上最大の殺戮ゲーム(前後編)」のホロデッキ(第2次世界大戦中のフランスの町)のシーンや、VOY第131話「愛しのフェア・ヘブン」・第137話「フェア・ヘブンの反乱」のホロデッキ(アイルランドの田舎町フェア・ヘブン)のシーンが撮影された。
チケットを購入し、メインゲートを通り中に入る。奥に進むと、右手にスタジオ・ツアーの入口がある。エスカレーターで下りると、トラムカー(30人ほど乗れそうな車が4両つながったバス)の乗り場だ。このトラムカーで屋外セットを見てまわる。各トラムカーには係員が乗っていて、ノリノリで解説してくれる(もちろん英語なので私には理解できないが)。セットの見学だけではなく、途中にいろいろ面白いアトラクションもある。(詳しくは旅行ガイド本を見てください。)
(下の写真は、ツアーの途中に撮ったもので、左から映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」シリーズの時計台のセット(映画では時計台の前は大きな池になっていましたが、現在は芝生になっています)、映画「ジュラシック・パーク」のセット、ニューヨークの街並みを再現したセットです。)

で、西部劇のセットを過ぎ、映画「U-571」の潜水艦が浮かぶ池の周囲を回り、水中の道を通った後(ツアーのかなり後の方です)がいよいよVOYのロケが行われた、中世のヨーロッパの街並みを再現したセットだった。

左がそのセットをトラムカーが通り抜けているところですが、初めに断わっておくと、途中トラムカーが止まることはなく、一気に駆け上がって肝心のVOYの撮影が行われた辺りはあっという間に通り過ぎ、町の裏側の何かの映画に使われたセットの前で停車して丹念に解説してくれました。何でセットの中心で止まらないんだ!!(;_;)と言っても仕方なく、あまり多くの写真は撮れませんでした。2回乗ったのですが、2回目のツアーの終わり頃には少し薄暗くなり、肌寒くなってきたため、3回目は諦めざるを得ませんでした。そのため、確認できなかったセット(「史上最大の殺戮ゲーム」のナチスの上官がいて、後に破壊された建物など)もあります。今にして思えば、暗くなっても、寒くてももう1回乗っておけばよかったなと悔やまれます。(まあ、暗くて写真はうまく撮れなかっただろうけど・・・)
ということで、撮れた写真を紹介します。右の写真はセットの一角を撮ったもので、トラムカーの進路の左側に見えました。これはVOY「史上最大の殺戮ゲーム(前編)」でニーリックスが町を自転車で駆け抜けた背後に見えています(下の左と真ん中の画像)。同エピソードでニーリックスとセブン(後ろ姿)がヒロージェンのナチスの攻撃から逃げているシーン(下の右の画像)でも少しだけ映っています。



VOY「フェア・ヘブンの反乱」でもこのセットが映っています。(下の画像。左の後ろ姿はパリス。右の中央はパリスとキム)

右の写真はセットの一番上にある建物ですが、これはVOY「愛しのフェア・ヘブン」で駅舎として使われていました。(下の画像。座っている女性はジェインウエイ)

下の左の画像も同エピソードのシーンですが、ずっと奥のつきあたり(中央やや右寄り)に小さく見えています。また、真ん中の同エピソードのシーンでも後方左に見えます(壁が黄色く塗られています)。右の画像は「史上最大の殺戮ゲーム(後編)」の1シーンですが、このシーンの後方にもこの建物が見えます(駅舎ではなさそうですが。手前はパリスとセブン)。

下の写真はトラムカーの進路の右側にあった建物ですが、これはVOY「愛しのフェア・ヘブン」とVOY「フェア・ヘブンの反乱」でサリバンの店の外観として使われています。下の画像がそれで、左と真ん中が「愛しのフェア・ヘブン」のもので、右が「フェア・ヘブンの反乱」のものです。VOY撮影時には、壁が黄色と緑色に塗られていたんですね。


VOY「史上最大の殺戮ゲーム(前編)」でもニーリックスが町を自転車で駆け抜けるシーンの背後に少しだけ見えています。この時は白壁です。(右の画像)
ちなみに、ニーリックスの左後方に見えているのが、上記のフェア・ヘブンの駅舎の建物です。

左の写真もトラムカーの進路の右側にあった建物群の一部を撮ったものですが、これも「史上最大の殺戮ゲーム(前編)」(下左の画像)でヒロージェンの後方に映っています。この時は壁は緑色だったんですね。また、「フェア・ヘブンの反乱」(下右の画像)でも一瞬映っています。



下の写真は町のセットのかなり上の方、上記のフェア・ヘブンの駅舎の建物の手前辺りから町の方を振り返って撮ったものです。右の写真は左の写真より少し手前から撮っています。左の写真の奥には窓が一列に並んだ大きな建物がありますが、もちろんこれは屋外セットではなく倉庫か何かの建物でしょう。このように、映す角度によってはセット以外のものが映ることもあり、その点TVではうまいこと撮っているなあと感心しました。画面のフレームのすぐ外側には場違いなものがあることは、映らないからわからないだけでよくあるみたいです。右の写真の向かって右の白壁の建物は、上記のサリバンの店の右の写真の左奥に映っています。(左の写真の中央やや左には、サリバンの店も少し見えます。)

下左の画像は「愛しのフェア・ヘブン」の冒頭のシーンで駅舎から町の方向を撮っていますが、上の右の写真の辺りが駅名を書いた看板の向こうに見えます。下右の画像は「史上最大の殺戮ゲーム(後編)」のものですが、上左の写真の真ん中辺りが映っています。

こうして、TVの画像と実際のセットの写真を見比べてみると、撮影時には雰囲気を出すため、単にセットにいろいろな物を置くだけではなく、店の看板を付け替えたり、あるいは戸を付け替えたり、窓に文字を貼ったり、ひさしを付けたり、さらには壁の色を塗り替えたり(撮影のためというより定期的に塗り替えているのかもしれませんが)いろいろセットに手を加えているようですね。
右の写真は、西部劇の町のセットの端に置かれていたSLですが、これって「愛しのフェア・ヘブン」の冒頭に一部が一瞬映っているSLでしょうか。

スタジオ・ツアーの他のアトラクションや店を見て回り、しだいにお客さんも減り人気アトラクションに並ぶ人の列も短くなってきたので、数ヶ所入ってみました。
ロサンゼルスとはいえ、冬なので夜はけっこう冷え込み、こんな時は映画「バックドラフト」の大火災を再現したアトラクションが温かくてとっても良いです。(^^;

ユニバーサル・シティウォークも歩き回ってみました。私が見た限りでは特にST関係のものは見当たりませんでした。合成写真の店でSTのキャラといっしょに写真に映れるという話を聞いていましたが、私が探した限りでは見つかりませんでした。見つかれば映ってみたかったけどね。

シティウォークの中ほどから少し外れた所に無料シャトル(スタジオ・ツアーのトラムカーみたいなやつ)があり、これでメトロ(地下鉄)のユニバーサル・シティ駅まで下りていき、ダウンタウンに戻る。この時車両に男女の警察官が乗り込み、切符をチェックされた。(日本と違い車掌さんが検札をするのではなく、ロサンゼルスでは警察官がするんですね。改札がないからといって、切符を買っていないのが見つかるとひょっとして即逮捕でしょうか。くれぐれも切符はきちんと買うように。)
もう10時半を回っており、リトル東京の飲食店もほとんど閉まっていた。ホテルの向かいのラーメン屋に入る。とんこつ野菜ラーメンを食べたが、メニューには「豆腐・ワカメラーメン」というのもあり、そっちを食べた方が面白かったかもしれない。
ホテルに戻る。今日はかなり歩き回って、足首が張ったように疲れた。
今日のVOYの放送は“Twisted”(邦題「空間変動波」)。見ているうちに眠ってしまう・・・。

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