ハタックの
おバカでスタートレックなロスとシスコの旅

第4日(2003年1月1日)

目が覚めると、8時半だった。目覚しは5時にセットしたのに・・・。
今日は「スター・トレック4/故郷への長い道」のクジラ研究所のシーンが撮影されたモントレー湾水族館に行くつもりだ。 映画では、クジラ研究所はサンフランシスコの町からゴールデンゲート・ブリッジを渡った先にあるサウサリートにあることになっているが、ロケが行われたモントレー湾水族館はサンフランシスコの南約 200kmの所にある。(右の地図参照/モンテレーと表示されています。)
急いでホテルを出る。2番バスでマーケット通りへ。少しウロウロして、トランスベイ・トランジット・ターミナルの建物を見つける。ところが、観光ツアー会社やバス会社の窓口がどこもかしこも閉まっている。JTBの方が元旦は現地ツアーはどこも休みですよと言われていたが、まさにその通りだった。
いったいどうしたらいいんだとしばらく歩き回っていたら、建物の正面の端の2階に長距離バス会社グレイハウンドバスの窓口があり、ここだけがオープンしていた。正面から建物に入っていたらすぐにわかっただろうが、たまたま横の出入口から入ったために見つけるのにかなり時間がかかってしまった。
時刻はすでに10時を回っており、モントレー行きのチケットは購入することができたが、発車時刻は11:45。まっ、なんとかなるか・・・。窓口の女性の方、私が日本人と知ると、Happy New Yearは日本語でどう言うのかと尋ねるので、「明けましておめでとうございます」だと答えると、とても喜んでいた。実は、この時「往復で買うか」とも尋ねられたのだが、あちらで時間的にどうなるかわからないし、向こうでバスに乗ることが簡単にできるだろうと思い、帰りの切符は買わなかった。この判断が甘かったことを後で思い知らされることになるのだが・・・。
待合室でENT小説を読むなどして過ごす。
定刻に出発。ターミナルを出ると、すぐにベイ・ブリッジを渡り、対岸のオークランドへ。地図を見ると、右手にはST4で空母エンタープライズが停泊していたアラメダ基地があるらしいのだが、バスが走っている道からは遠くてよくわからない。
私は日本の高速バスのようにハイウェイをすっ飛ばすのかと思っていたが、全然違っていた。度々ハイウェイを降り、あちらこちらの停留所(そのいくつかは切符販売所の建物もある)に寄る。そのうち山間に入り、観光地のような所を通り、山越えする。
そんなこんなで思った以上に時間がかかり、モントレーに着いたのは4時10分過ぎ。町の中ほどの小さなロータリーの停留所で降ろされたが、モントレーのような有名な観光地なのにただの停留所で、切符の販売所もなければ、案内の看板も時刻表もない。帰りのバスはいったいどこから何時に出ているのか・・・。
タクシーも見当たらず、日は西に傾いてきているし、水族館は町の端にある。水族館まで2〜3kmだろうか。観光客がごった返す中を走り、なんとか30分ほどで水族館にたどり着いた。(右の写真)

早速入口で記念撮影したのが下左の写真。そして、下右の画像が「スター・トレック4/故郷への長い道」のカークとスポックがクジラ研究所に入っていくシーンです。見ての通り、Monterey Bay Aquarium(モントレー湾水族館)の文字の上に Cetacean Institute(クジラ研究所)の表示を貼り付けて撮影されています。
ちなみに、ここ(水族館入口の真ん前)にはバス停はありませんでした。(^^)



急いで、館内を回り、撮影ポイントを探しました。

まずは、外に出てみました。
右の画像はクジラ研究所の裏側にある貯水プールです。
一方、下の写真(2枚をつないでいます)は水族館の実際の写真で、映画で2頭のクジラが入っている貯水プールの部分は実際には観察池になっています。
2枚を比べればお分かりのように建物と人々が歩いているスペースは実物ですが、海面やプールと海との境の仕切り、背景のサンフランシスコの街並みは合成されたものです。
全然違和感がない、見事な合成です。







下左の写真は上の写真の右手奥から海の方向を撮ったもの。下右の写真は海側から撮った水族館全景(同館の絵葉書より)です。


左の画像はジリアンに案内された見学者の一行がプールのクジラを見ているシーンですが、私は手前のクジラと水は別に撮ったもので、背景の柵・人間・建物と合成したのだろうと思っていましたが、同映画のDVDの解説によると、このシーンはパラマウントスタジオの屋外撮影用プールに作ったセットで撮影されたそうです。柵も建物の壁面もロケ地の水族館そっくりに再現されていて、驚きです。
ちなみに、このクジラは本物ではなく、アニマトロニクスと呼ばれる機械じかけの作り物です。(映画全編の中でも本物のクジラが写っているのは2-3カットで、ほとんどは作り物だそうです。)
また、このプールはバード・オブ・プレイがサンフランシスコ湾に着水したシーンでも使われています。

下左の写真は館内の階段での記念撮影。下右の画像(中央はカーク)はこのポイントで撮影されたシーンです。


右の画像は、見学者一行がクジラを水槽のガラス越しに見ているシーンですが、もちろんこれはスタジオでブルースクリーンをバックに撮影し、あとでクジラ(作り物)の映像と合成したものです。
しかし、これと同様の水槽が同館にもあり、同館ではクジラではなく、ケルプと呼ばれる巨大な海藻が群生しており、ダイバーが魚の餌付けショーを行ったりしています。(下の2枚の写真。左はガイドブックより。右は同館の絵葉書より。)
ST4でもこちらの本物の水槽が右の画像の手前側の水槽として少しだけ写っていますので、注意して見てみてください。






同館にはクラゲやラッコなどモントレー湾を中心に海洋生物を展示していますが、単なる展示施設ではなく、ヒトデなどの生物に触れられるなど子供たちが分かりやすくかつ楽しく学習できるような工夫がなされており、当日も多くの親子連れが訪れ、子供たちの声でにぎやかでした。
私が一番感動したのはクラゲの展示。クラゲがあんなに美しいものとは思いませんでした。
年中無休。開館時間は10:00〜18:00(夏期 9:30〜18:00)。日本語のオーディオ・ガイドもあります。モントレー湾水族館のHP

5時半頃には見終わり、さて帰りをどうしたものかと入口近くの案内で尋ねたところ、あちこち電話で問い合わせてくれ、またJTBに電話して聞いたりして、 結局サンフランシスコ行きのバスはすでになく、タクシーで帰るしかないことが判明する。タクシーを呼んでもらい、それに乗って2時間半ほどかけてホテルに戻る。お金がかなりかかったことは言うまでもない。
それにしても、水族館の案内の女性には大変迷惑をかけてしまった。まさか、こんなに面倒になるとは思わなかったし・・・。閉館した後もタクシーが来て私が乗り込むまでずっと一緒に待ってくださった。本当に申し訳なく、また、ありがたく感じたのであった。

ホテルの部屋に戻ったのが8時50分頃。TVをつけると、まだENTを放送していた。どうやら巨大な物体にエンタープライズ号が捕えられ、なんとか脱出するという話らしい。ラスト5分くらいを見たが、なかなかの迫力だった。エンディングの後には次回予告とともに「ネメシス」のCMがあった。
再び出かけ、昨日とは別のGeary通りに面した映画館に「ネメシス」を見に行った。
床にポップコーンがかなり散乱している。私もポップコーンを買ったが、袋いっぱいに入れてくれ、なるほど床に散らばるはずだと納得した。休憩所の窓からライトアップされた市庁舎が見え、なかなかきれいだ。
「ネメシス」だが、モントレーでの疲れもあって、度々眠気に襲われ、いくつかのシーンを見逃してしまった。どうもシンゾンが語り出すと眠くなってしまう・・・。(^^;
観客は20人ほど。

ホテルに帰ったのが1時過ぎ。今夜は眠らないで、早朝ゴールデン・ゲート・ブリッジへ行こうかと思ったが、コーヒーの効き目もなく・・・眠ってしまった。


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