礼拝説教 遠藤 潔 牧師


  【2023年1月15日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝】
        「機会を十分に活かしなさい」  エペソ人への手紙 5:15~17


  神は時の創造者。私たちは「時」についての神のみこころをよく知る必要がある。

Ⅰ 主のみこころが何であるかを悟りなさい(5:15,16b,17)
 私たちは主の愛の光を受けながら、人々を愛し、この世の一隅を照らす光の子どもたちとされた。そのような恵みの人生に入れられたからこそ、自分の歩み方にますます注意を払わなければならない。今は「悪い時代だからです」(16b)。闇に逆戻りしないよう目を覚ましていなければならない。
 どう生きたらよいのか。「ですから、愚かにならないで、主のみこころが何であるかを悟りなさい」(17)。「何が主に喜ばれることなのか吟味しなさい」(10)。私たちは信仰によって主イエスに結ばれ、主イエスの贖いに包まれ、赦されている。だから、失敗を恐れず、平安をもって、主のみこころは何かと主に聴き、主の喜ばれることを求めて前に進んで行く。

Ⅱ 神の時を贖い出せ(5:16)
 「機会を十分に活かせ」(16)とは、時間管理をしっかりして、計画的に生活しなさいという処世訓ではない。原文は「時を贖いなさい」。ここでの「時」は原文のギリシア語では「カイロス」、神がくださる「時」である。神ご自身が働く時である。「神の時を贖い出せ」。
 「贖う」とは「犠牲を払って自分のものとする」ということ。「神の時、神が働いてくださる時を、犠牲を払って自分のものとせよ」。それはどういうことか。
 第一に、安息日を喜び守ること。主日礼拝は神が働く場、神の奉仕を受けて、私たちは赦され、癒され、力を与えられて送り出される。
 第二に、日々の「静聴」「静思」「祈祷」の時を大切にすること。そこで主のみこころを聴く。その時から私たちは光の人生へとますます進ませられていく。
 第三に、「機会を十分に活かす」こと。「今これをなすべきだ」と内側から聖霊に強く迫られたなら、その事を心を込めて行う。そこに神が豊かに働く。神の御業を見させていただく。
 第四に、対話の時を持ち続けること。教会も社会も世界も様々な人がいる。だから対話のために時間を取ることが大切。対話が平和を造り出す。さらに教会ではともに祈ることが加わる。その時に主が特別にご臨在くださり(マタイ18:19~20)、主の平和が造られていく。「神の時を贖い出せ」。

 私たちのすべての時が「神の時」(詩篇31:15)。やがて入る、天の御国での永遠の良き日々想いながら、神の御顔の光が輝くこの世での「すべての時に」丁寧に向き合っていきたい。