礼拝説教　遠藤　潔　牧師

【2022年3月20日、蓮沼キリスト教会 主日礼拝】 　　　　　　　　　「良い行いに歩むように」　　 エペソ人への手紙 2：8～10 　私たちは良い行いによって救われたのではない。良い行いに歩むように救われたのである。 Ⅰ　恵みのゆえに、信仰によって救われた（2：8～9） 　「この（神の）恵みのゆえに、信仰を通してあなたがたは救われた。それはあなたがたから出たことではない。あなたがたの行いによるのでもない。ただ神のおかげである。だからあなたは誇ることはできない。ただ『神様は素晴らしい』と神に栄光を帰するのみである」。 　「信仰」は神からの賜物、そして、「恵みのゆえに、信仰によって救われたこと」全体が神の賜物、神のプレゼントである。私たちの「良き行い」によるのではない。ただ恵みにより、信仰によって救われたがゆえに、「私には何も誇ることがない」。神に栄光を帰し、神を喜ぶのみ。 Ⅱ　良い行いをするためにキリスト・イエスにあって造られた（2：10） 　私たちはもとは「自分の背きと罪の中に死んでいた」(1)。「マイナス無限大の素材」であったが、神の選びと召しによってキリストに結ばれ、キリストのいのちにあずかって、霊的に新しく生かされた。キリストに似た者になるべく成長させられている。私たちは神の大能の力による神の最高傑作である。 　そのように新しい神の作品が造られた目的は、「良い行いをするため」である。私たちは「良い行いによって」救われるのではないが、「良い行いをするために」救われる。しかも、私たちがなすべき良い行いさえも、神はあらかじめ用意してくださっている。そして、今日もその良い行いを用意して待っていてくださる。それゆえ、「神様。あなたが備えてくださった良い行いをなさせてください。そのために今日も私をあなたにゆだね捧げます」と祈りつつ歩む。 　一つ銘記したい順序がある。「信仰 → 救い → 良い行い → 報い」。人は「信仰」を通して神の「救い」をいただく。「救い」をいただくと、「良い行い」へと進んで行く。そして、「良い行い」はやがて必ず報われる（Ⅱコリント5：10、マタイ25：21,23）。神は「キリストにあって」私たちの人格と良い行いを受け入れてくださる。 　良い行い、それは一言で言えば「愛すること」。神を愛することであり、隣人を愛すること。相手が生き生きと生きることができるように、相手に自分を差し出し、相手に仕えていくことである。 　イエスこそ良い行いに生きた方。イエスのうちにすべての良い行いがある。神はイエスのうちに、私がなすべき良い行いを備えておられる。そして、イエスはいつも聖霊において私たちに近づき来られる。それゆえ、私たちはイエスをますます信じ、ますますイエスに結ばれ、イエスがなしたもう良い行いを、イエスとともになさせていただくのである。